「 マーケットEye 」 一覧

ウクライナより米国の状況の方が投資家にとって危機的

急速に低下している米国の成長率   ウクライナのNATO加盟阻止はプーチンの宿願であり、ウクライナ「政府」がそれに同意するまで攻勢を続けるだろうし、ごく一部の強硬派反ロシア系ウクライナ国民以外、命を張ってまで抵抗する意味はないと承知しているはずだ。プーチンがロシアに併合する気なのでは、という憶測があるが、そんなことをすれば巨大なロシアの中に民族対立の火種を抱え込むことになって

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プーチンの黄昏

安全保障常任理事国にあるまじき行為に出た、このツケは大きい   マーケットだけでなく世界情勢全体がウクライナ問題に左右されている。より正確には、狂人化したプーチン大統領の胸先三寸になっている。   ロシアがウクライナへの全面的侵攻を開始した時点から、国連の安全保障理事会を頂点とする軍事的秩序維持の「システム(全体的な体系)」は崩壊した。拒否権という絶対的

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ウクライナ人の結束が望外の援軍を招く

ロシア国内の反対運動と中央銀行の外国預託金封鎖でプーチン支持が急低下   筆者は、プーチンのことだから十分な下工作を打っているはずであり、圧倒的優位な軍事力を持つロシア軍がウクライナに侵攻すれば、防衛側は無駄な血を流すほどの抵抗はせず、比較的穏便かつ早いタイミングでキエフの陥落が終了し、(けして望ましいことではないが)ロシアが実質的支配権を奪うと思っていた。  

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映画「天井桟敷の人々」と「脱炭素」という誤りのために消費税20%に当る負担を負うわが国。そしてバフェットの買った商社株(第1105回)

「天井桟敷の人々」は、映画史上屈指の名作の一本。高校時代に観た時の感動は忘れない。 私が最近知り合ったファンの方に、ブログにフランス映画の取り上げが少ない、と言われた。  また、先日NHKのBS放送で放映していたので取り上げることにした。  お話はパントマイム役者のバチスト(ジャン・ルイ・バロー)と、美女ガランス(アルレッティ)が 好き合っていても一緒になれない。まさに悲

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ウクライナ問題は面倒くさいだけ、危機回避は十分可能

プーチンの念願はウクライナのNATO入り阻止   ウクライナはモンゴルの侵略以後、様々な周辺強国の支配下にあり、国家として強い一体感を持つような歴史を持っていなかった。ロシア革命に乗じて、1918年民族主義国家としてのウクライナが独立したが、支配権をめぐって人民共和国軍、ソビエト赤軍、ロシア帝政派の白軍、白軍を応援する仏英ポーランド連合、無政府主義の黒軍、ゲリラ部隊の緑軍が入

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映画「ロシアより愛をこめて」とロシアのウクライナ侵攻。NYと東京市場の猛反発を私が予想する理由(第1104回)

「ドクター・ノオ」に次ぐ「007」ものの第2作、シリーズ最高傑作とされている。オリエント急行車内での猛烈な 格闘シーンだけでも映画史に残る、何よりもショーン・コネリーが油ぎっていかにもスパイらしく、また何より も恰好のよさが魅力的だった。  さて、露プーチン大統領はウクライナに侵攻した。   米バイデン大統領は、対露制裁を発動し、欧日はこれに追随し、近年ではこれまでで最も

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ウクライナ問題でなく米国の焦点はイランでは

バイデン氏が危機感を煽るほど、イラン制裁緩和の価値が上がる   ウクライナの黒海沿岸部を含む南東側半分(クリミア半島やオデッサを含む)は長らくオスマントルコ領であり、100年前スターリンによりウクライナ共和国に含められたもので、非トルコ領地域とは言語的民族的シンパシーが薄い。元々のウクライナ自体が複数のコサック首領の連合自治領で、親ポーランド、親トルコが入り混じり、到底、団結

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