「 井上明生 」 一覧

売上高や利益の数字は信用できるか?
損益計算書を読み解く①

金融リテラシー講座 「投資のための財務分析」第13回 個人投資家である皆さんは、仮に貸借対照表には関心がなくとも損益計算書には関心があるはずです。新聞に載る企業の決算発表の内容は、結局、損益計算書の主要な項目である売上高、営業利益、経常利益、純利益などの数値です。 投資を判断する際に会社四季報を利用している方も、チェックするのは売上高や利益の傾向や予想数値であって、やはり損益計算書の項目を

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事業リスクを資本で担保できているか?
貸借対照表を読み解く⑨

金融リテラシー講座 「投資のための財務分析」第12回 前回の話を復習しますと、 ①     貸借対照表の右側、負債・資本サイドの各項目は、Ⓐ企業間信用、Ⓑ有利子負債、Ⓒ資本の3つに分類できる。 ②     事業活動とはつまるところ資金運用である。投じた資金プラスαを回収するプロセスである。 ③     その資金回収にリスク(不確実性)が存在するので、リスクに相応しい負債・資本構成が

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負債・資本構成はどう分析するか?
貸借対照表を読み解く⑧

金融リテラシー講座 「投資のための財務分析」第11回 今回は負債・資本サイドの話をします。 貸借対照表の見方の最初で、「会社の価値は、負債・資本構成と関係ない」と説明しました。(第4回の貸借対照表の見方①) では負債・資本サイドは見なくても良いのかというと、そうではありません。事業が安定的に継続できるかどうか、負債・資本サイドのチェックが必要です。マンションの価値は、借金で買ったか現

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業種ごとの資産効率をどう判断するか?
貸借対照表を読み解く⑦

金融リテラシー講座 「投資のための財務分析」第10回 前回、資産の効率性を見る上ですべての会社に適用できる単純な基準はないということをお話しました。それでも何らかの基準を示すとすると、総資産回転率は、製造業は1倍以上、小売業は1.5倍以上、卸売業は2倍以上はあるべきだと、私は思っています。   *いずれも2013年度末の数字より計算[/caption] では、前回の

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資産の効率性を図る指標はあるのか?
貸借対照表を読み解く⑥

金融リテラシー講座 「投資のための財務分析」第9回 前回説明したことをまとめますと次のようになります。 (1)資産サイドは、①金融資産、②営業債権、③棚卸資産、④有形固定資産、⑤投融資その他の5つの資産に分類できる。 (2)貸借対照表分析の基本は効率性を見ることにあって、回転率(売上高÷資産)あるいは回転期間(資産÷売上高)で効率性を見る。 ということでした。  

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資産内容に違いが出るのはなぜか?
貸借対照表を読み解く⑤

金融リテラシー講座 「投資のための財務分析」第8回 前回につづき、ライバル会社A社とB社の分析を進めます。 営業利益の絶対額、売上高営業利益率ではA社がB社より優れています。収益面だけ見るとA社に投資する方が良さそうです。(結論1) A社、B社の主な数値は下の表のようになっています。 しかし、資産の効率性ではどうでしょうか。 ①総資産回転率(売上高÷総資産)では、A社

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どちらの会社が資産を有効に使っているか?
貸借対照表を読み解く④

金融リテラシー講座 「投資のための財務分析」第7回 フィナンシャル・アドバイス代表 井上 明生 会社の価値は貸借対照表の資産サイドにあるはずですが、貸借対照表の数値だけを見て会社の価値を完全に測定することは不可能です。しかし、貸借対照表から受ける印象は大事であって、貸借対照表の分析なしで投資を行うことは、投資で成功する割合を下げ、失敗する割合を高めると思います。 資産を5つに分けると分析の道

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