「 マーケット通信 」 一覧

年末に向け米国市場は下げ基調が濃厚

暴落がない限りFRBの引き締め姿勢は変わらない   米国のインフレは明らかだが、景気についての評価が分かれている。足元の状況を最もよく反映する指標が真っ二つに分かれているからだ。経済指標発表の4時間後にはアップデートされる、アトランタ連銀による現状のラップデータ「GDP Now」では7-9月が年率0.5%。1-3月も4-6月もマイナス成長だったから、9月のデータが悪いと3期連

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原発再稼働と賃上げ実現まで、円安は止まらない

為替の需給バランスが一方的すぎ、円の買い手がいない   急激な円安だ。相場の動きの激しさを見る場合、チャート上は日足が直前高値をどれだけ上回ったかで測る。青天井を進むときは利益確定の売り物を消化する必要があり、いったん急落した後の反発とは意味合いが異なるからである。この観点では3月28日、4月28日と9月7日はほぼ同等。だが決済に用いられる中心相場の前日比では、7日は3.10

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欧米のインフレは過剰なコロナ対策が主因の「財政インフレ」

超金融緩和に財政資金を注入、物価が上がるのは当然の結果   8月分米雇用統計は比較的マイルドな結果だった。当月分の雇用者増はほぼ予想通りだったが前の月が下方修正されており、久々に労働力人口(働く意思のある人口)が大きく増えた。結果として「失業者」の比率が3.5%から3.7%に上昇した。平均時給は前年比5.2%増でここ数か月ほぼ同水準。しかしCPIが8.5%上がっているから、実

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弾薬が尽きかけているロシア軍、内部崩壊を待つ西側諸国

急がば回れ。長期戦を辞さない構えがウクライナとNATO諸国を利する   時事ドットコムのサイトで米国「戦争研究所」が日々更新するウクライナ情勢マップを見ることができ、ロシア軍が実効支配している地域、ウクライナ軍が反撃し取り返した地域などが克明に表示されている。実のところ、5月中旬までの首都キーウ東方にある第二の都市ハルキウ周辺の奪回、南部の要所であるヘルソンへの接近以来、ウク

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市場参加者は覚悟せよ、と明言したパウエル氏

インフレ抑制のためなら景気も株価もある程度犠牲にする   ジャクソンホールでのパウエル氏の講演には驚いた。何が驚いたと言えば、講演時間がたったの8分40秒(予定は30分)だったことだ。余計なことは一切言わず、現状認識、今後のFRBの方針を手短に(つまり誤解を招く余地がないように)語っただけだった。   経済をきちんと見て新聞にも目を通している人にとっては

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パウエル議長講演で、市場は荒れるだろう

市場筋の期待を全面否定する公算大   明日から2日間、カンザス州の避暑地で中央銀行首脳らによる経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」が開催される。注目はもちろんパウエル議長の講演内容だ。現在、市場筋は来年のインフレ率の急速な低下を見込み、FFレートは年末から来年3月にかけてピークを打ち、その後低下するという前提で価格を付けている。彼らの予想前提では、インフレ率は、現在の8%

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9月のFOMCに向けてドル円は140円台へ

異常な米債券相場が正常化、米金利上昇は円安のエンジン   最近の世界のマーケットは、大幅利上げにも拘らず債券利回りが急低下するなど、常識的な動きから外れている。過去にもそんな指摘をすることがあったが、毎回、バイオンリー(買い持ちのみの中長期投資家)以外の、短期系ヘッジファンドと目先筋が大挙して出動した場面であった。その後反動が訪れるのは当然のことである。  

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