「 上級 」 一覧

基本の話by前田昌孝(第1回)

政府はあとで撤回したが、2019年6月に金融庁が公表した「老後2000万円報告書」は、国民に大きな衝撃を与えた。特に20~40歳代の資産形成層は危機感を覚え、積み立て型の少額投資非課税制度の活用に走った。2021年6月末現在で300万人強の資産形成層が、このつみたてNISAの口座を持っている。リスク投資を始めた人たちが道に迷わないように、基本的な話をしていこうと思う。 金融庁の統計

続きを見る

目先は底入れ濃厚だが、米株は長期下降トレンド入り

FOMC後のパウエル記者会見で市場コンセンサスに変化   26日のFOMCは概ね市場が予想していた通りで、12月会合より大幅に引き締め姿勢に踏み込んだ。会合後の記者会見でパウエル議長は3月FOMCでの利上げ「検討」を明言したが、引き締め方向での具体的明言は、特段の状況変化がない限り、その方針で行くという意味だから、9割方、3月FOMCで0.25%利上げが実行されると見てよいだ

続きを見る

TOPIXのサイクル分析

米国と違い、大勢上昇の途中で下落後大幅反発へ   前回は米国の株価サイクルの話だったが、日本株についても同じことをしないと不公平だろう。日本株のサイクルは米国とかなり異なる。米国は素直なバブル相場だったが、日本の投資家、投資マインドは90年以降の下げ相場と、金融庁の「株式の銘柄推奨はご法度」という方針のせいで傷付けられており、13年以降の上昇相場でも売り越し基調が続いている。

続きを見る

米国株価の安値時期を探る

サイクル分析では最初の底は3月前後の公算大   18日の日経証券欄では、グラフでFRBの資産残高とNYダウに密接な連動性があることが示されていた。このグラフの価値が高いのは、開始が07年1月でリーマンショック前の高値当時を含み、直近は12月までの月末データが含まれ、ここまでの量的金融緩和の歴史をほぼカバーしていることだ。   筆者が繰り返し述べてきたよう

続きを見る

虎が吠える夜

米国市場で繰り返される債券と株価の連動安   米国市場では非常に高い確率で3連休の後の株価が上がることが経験則として知られている。安心して連休を過ごすために、事前にポジションを軽くした投資家が、ポジションを取り直す動きがあるからだ。またM&Aに絡んだ発表も、連休中に行われるケースが多い。95年以降は11月末の感謝祭と、サイバーマンデーでの売り上げ増加が株価押し上げに貢

続きを見る

TIGERが噛みつく新年の相場

防御を優先すべき1年になろう   今年は寅年。日本の株式市場にとっては十二支のうちで最悪の年である。新年のテレビ番組で今年のキーワード、スローガンとして「TIGER」の頭文字を挙げていた人がいたが、筆者もそのアイデアに賛成なので、自分流に手直しして使わせてもらうことにした。タイトニング(金融引き締め)、インフレーション、ジオポリティクス(地政学)、エレクション(選挙)、リセッ

続きを見る

米10年債利回りが一時1.8%台乗せ、3月のピークを越える

オミクロンで感染急増も恐るるに足らず   1月第一週はイベントに満ちていた。日本では誰もが想像しなかった速度でオミクロン株感染者が増加、米国ではFOMC議事録公表と週末の雇用統計で動きが生じた。日経225ばかり見ている人は新年早々冴えない相場だなと思っただろうが、TOPIXは年末比0.17%高で、特に銀行や自動車株を持っている人は久々に留飲を下げたことだろう。若い人の言葉なら

続きを見る

PAGE TOP ↑