日米関係の将来と日経平均5万円がついた後の展望

2025・11・9(第1298回) 日米首脳会談が終った。事前に米国側はラトニック商務長官を派遣して、内容はそちらを見ればわかる。 <日本経済新聞より> 表は日経新聞10月28日朝刊のものだが、同紙は「日本の80兆円、米インフラに--まず電力分野」と報じた。同長官は日本の半導体の関税を「15%を維持する」と述べている。 関連企業の株高で日経平均5万円が達成されたの

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コメ先物市場を拡充してコメ価格の安定を図れ

  令和のコメ騒動は、市場原理を無視した農政の歪みが一気に顕在化したものといえよう。備蓄米が放出されたが、コメ価格の高騰は沈静化することなく、いまもくすぶり続けている。 コメは本来なら自由に取引され、市場原理によって価格が健全に決定されるべきである。それなのに社会主義国家のような介入が続いたせいで、「農業の競争力低下」「補助金への依存体質」「需要に応じて柔軟に生産量を調整する

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黒澤明「蜘蛛巣城」と大統領の地位に固執するトランプ2.0。そして私の相場見通し

2025・11・2(第1297回) <アマゾンより> 三船敏郎演じるマクベスが、最後は矢でクビをつらぬかれ、目をむいて死ぬ。「マクベス」は悲劇だが、主君殺しが重要なテーマのひとつになっており、そこに森の中で会った魔女の予言がからむ。 <ウィキペディアより> クビに矢がささる前のマクベスは、生への執着をむき出しにしており、思わず同情したくなる。ロンドンで観た

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井上靖「敦煌」と亡母・今井満里の思い出。そしてオルカンより高い投資対象の発見。終りに2025年と1929年の相似

2025・10・26(第1296回) <アマゾンより> 井上靖の「敦煌」は映画にされ、私は実は三回も観た。ちょうどサラリーマン生活が開始した1959年に連載が始まり、大人気で、西域ブームが発生したこともある(ストーリーは末尾で)。 亡母・今井満里についてひと言。実に偉大な母親であった。書家として成功しただけでなく、母として四人の子を育て、対中国友好協会の幹部もつとめ、生

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マキャヴェリ「君主論」と高市総裁潰しの動き。この相場の先行き

2025・10・19(第1295回) <アマゾンより> 「運命は変化するものである。人が自己流のやり方にこだわれば、運命と人の行き方が合致する場合には成功するが、しない場合には不幸な目を見る」(君主論から) 15、6世紀に書かれた古典だが、今でも多くの人に読まれている。有力政治家でも、私の知る限り数人はいる。 高市新総裁はまだ首相にもなっていないが、早くも潰しにか

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大波乱の秋、誤解と扇動に惑わされるな

高市トレードは名前だけ、実態は投機筋の策動買い 自民党総裁選後、高市トレードという言葉が喧伝され円安・株高となったが、その実態は例によってSQに向けてマクロ系ヘッジファンドの動きにCTA(商品先物投資顧問)系のヘッジファンドの策動的な売買が重なったためである。相場の方向は前者が決め、後者が投機的に値動きを拡大させ、追随あるいはロスカットの動きを誘発させたものである。225先物と、寄与度の高い

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基本の話by前田昌孝(第45回、証券税制の歴史)

日本の税制で繰り返し話題になっているのが、株式のキャピタルゲイン(譲渡益)課税など金融所得課税の増税です。格差が拡大するなかで、税の再分配機能を高めるためには、非課税制度(NISA)の枠を超えて投資をする富裕層には多くの税金を納めてもらいのでしょう。自民党の新総裁に就任した高市早苗氏はかつて増税方針を語ったこともあります。今回は証券税制の混乱の歴史を振り返ってみます。 できなかった譲渡益課

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