「 投資の羅針盤 」 一覧

金融商品化した「金」の安全神話は崩れるか

  1971年8月15日、米国は金1トロイオンス(約31.1グラム)=35ドルという固定比率による米ドルと金の兌換を停止した。ニクソン・ショックである。それ以来、金の市場価格はほぼ一貫して上昇を続けてきた。 特に2020年のパンデミック後に世界各国がおこなった「未曾有の金融緩和」以降は、市場全体に資金が流入して金ETFへの機関投資家マネーが急増し、金価格は新しいステージに入っ

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介護保険は現物給付から金銭給付へ~応能負担と自由介護の拡大で再構築せよ 

  わが国の介護保険制度は、人口構造の崩壊によって「必ず破綻方向に向かう構造」にあると言っても過言ではない。 2027年度の制度見直しを控え、この危機を打開すべく、厚労相の諮問機関である社会保障審議会・介護保険部会が昨年12月に見直しに向けた意見書を提出した。 ところが、この意見書の提案内容は、現行制度の小手先の改変に留まり、抜本的な制度改革とは到底評価できないものであ

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「仮想通貨」の金商法移管は愚策の典型、投機を煽ってどうするのか

金融庁は2028年にも、暗号資産(仮想通貨)を「金融資産」として認める移管方針を固めるという。今年の通常国会で関連法案の改正を行う見通しだ。 暗号資産は現在、「通貨(決済手段)」と解釈されて資金決済法が適用されているが、これを株式などと同じ「金融商品」としようとするものである。 要は、「暗号資産で得た利益に税金が50%も課せられるのは、高すぎる。株の利益と同じように20%にしてほしい」

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問題山積の医療保険をどう改革するか ―― 6つの改革提案(下)・給付(サービス)について

限界に近づいている問題山積の医療保険について、2回に分けて提言する改革案の後編である。前号では財源について考えた。すなわち、①医療費個人窓口負担平均3割の徹底 ②保険医療費に消費税賦課 ③富裕層への金融資産課税の導入(医療保険の恒久財源として)を提唱した。 本号では、給付面(サービス)に的を絞って縮小策を提示したい。 ①OTC類似薬の保険適用除外 ②高額療養費制度の見直し ③医療保険適

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問題山積の医療保険をどう改革するか ―― 6つの改革提案(上)・財源

  日本の公的医療保険制度は、世界的に見ても例外的な存在である。所得や職業、居住地にかかわらずすべての国民が医療給付を受けられる「国民皆保険」の権利と、②受診する医療施設を自由に選べる。この「国民皆保険」と「フリーアクセス」の両方を実現している国は稀有である。 しかも、高度な先進医療が公的医療保険の枠内で提供される。診察や手術を何カ月も待たされることもない。救急車も一部の地域を除いて無

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個人投資家だけが損をする国、日本──オルツ問題で露呈した東証の構造的欠陥を正せ

  2024年10月11日、人工知能開発のスタートアップ企業「株式会社オルツ」が東京証券取引所グロース市場に華々しく上場を果たした。初値は570円と公開価格の540円を18.74%上回り、時流に乗ったAI議事録作成サービス「AI GIJIROKU」の急成長ストーリーで個人投資家の注目を集めた。 しかしながら、その栄光はわずか10ヶ月弱で終焉を迎えた。2025年7月、第三者委員

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コメ先物市場を拡充してコメ価格の安定を図れ

  令和のコメ騒動は、市場原理を無視した農政の歪みが一気に顕在化したものといえよう。備蓄米が放出されたが、コメ価格の高騰は沈静化することなく、いまもくすぶり続けている。 コメは本来なら自由に取引され、市場原理によって価格が健全に決定されるべきである。それなのに社会主義国家のような介入が続いたせいで、「農業の競争力低下」「補助金への依存体質」「需要に応じて柔軟に生産量を調整する

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