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希望と期待が過剰に膨らんでいるマーケット
価値の裏付けのない資産に資金が集中している 最近上昇が目立っているのは、ビットコインとNVIDIAの株である。両者に共通するのは、時価総額の巨大さと、収益還元法による価値評価に適していないことである。暗号資産は、一部のステーブルコイン(裏付けとなる資産があり通貨と連動)を除くと、単に帳簿に記録された数値に過ぎないので、収益を生まず、伝統的資産より高いリターンが上がると信じる根拠はない。
全国民必読!「ニッポンの国益を問う 海洋資源大国へ」(髙橋洋一、山田吉彦、松原仁著、産経新聞出版刊)
2025・7・6(第1280回) <アマゾンより> 私事から書き始めて恐縮だが、私は2012年12月に『シェールガス革命で復活するアメリカと日本』という本を出版した。当時エネルギー輸入国だった米国が、シェールガスのおかげで輸出国に変わる。米国経済の好転は日本にも移り(当時の安倍晋三内閣は)安定した 高成長に移る。以上がごくごく単純化した本の中味である。すべて的中している
基本の話by前田昌孝(第42回、M&A相場って何?)
日経平均株価が6月27日に約5カ月ぶりに4万円台を回復しました。最高値を更新中のMSCI世界株価指数や米国のS&P500種株価指数に追い付こうとする動きで、地政学リスクの後退や米国の利下げ期待が背景にあるようです。日本ではM&A(企業の合併・買収)の活発化が相場を押し上げているとの指摘もあります。M&Aがなぜ株高に結び付くのでしょうか。 TOBから始まるM&A 投資家がM&Aの動きを
映画「国宝」とドルの本当の価値。日経平均の中期目標値
2025・6・29(第1279回) <ナタリーより> 吉田修一原作、監督李相日の佳作。すっかりTVでファンになった横浜流星が出ているので、少々ムリして出かけた。満喫。 ストーリーは入りくんでいるので省くが、歌舞伎のシーンが実に美しい。道成寺の映像の美しさ。これだけで一見に値する。 永い間の歌舞伎の歴史を考えると、やはり日本の芸能の代表として、民衆の支持があったこと
拙著「日本経済大復活」を改めて評価する
2025・6・22(第1278回) <アマゾンはこちら> ある専門型シンクタンクの所長が、ワンコースおごってくれた。もちろん株式市況について私の見解を聞くためである。嬉しく、またありがたいことだ。ありがとう。 その折、ごく目先について聞かれたが、私がここ数日は投資すべきでない、と返事したら、びっくりしていた。 理由はこうだ。イランとアメリカのトランプ政権との停戦交
「日経平均、来年5万円」(エミン・ユルマズ)説の当否と、NY株の割高性
2025・6・15(第1277回) <東洋経済オンラインより> 週刊東洋経済6月14日号を読んでいたら、人気のアナリストのエミン・ユルマズさんの見通しがあった。 「日経平均は来年5万円に到達、2030年に7万円を超える」という見出しで、2ページの記事である。 エミンさんは「私の想定シナリオでは、米国の景気が明らかに後退しているとデータで見えた時点で、世界