2015年を読む④
賑やかな一等国であり続けるために
移民受け入れと段階的消費税引き上げがカギ

公開日: : 最終更新日:2015/01/07 協会ニュース

日本個人投資家協会事務局長 奥寿夫

2015年、面倒で掴みどころのない時代へと入ってきました。

Night view, Tokyo Skytree. 東京スカイツリー,夜景 / T.Kiya

世界人口は増え続けているのに、その受け皿となる仕事がありません。経済が拡大しても、IT、ロボット、人工知能の発達により雇用は増えません。どの政府も失業が重要課題となり、自国通貨安と低金利政策を続けています。

昨年の原油をはじめ、国際商品の急落は、庶民生活の豊かさを享受できるはずであるのに、貧富の格差は大きく、国家や宗教の対立は広がっています。

世界の人々は自由で、安全で、清潔で、信頼できる安住の地を求めて模索しています。昨年の訪日外国人急増の要因は、ビザ発給緩和と航空座席増、円安だけではありません。やがて安倍首相が決断しなければならない成長戦略の一つである移民政策の転換を先読みした、移住予備軍の下見も関係しているのではないでしょうか。

遅かれ早かれ、高齢者は増え、介護や現場作業は立ち行かなくなります。認知症、医療難民、老老介護、待機老人など「何かあった時」の問題山積。早急な対策が必要です。移民の条件緩和は、他所のいさかいを持ち込むようなもので、人種、宗教、犯罪など懸念材料はありますが、賑やかな一等国であり続けるためには避けられません。

高齢者の急増をふまえると、2017年4月からの消費税10%とその後の増税は避けられません。最適税率は25%以上、2017年からあまり間をおかずに毎年1%ずつ引き上げても2035年頃までかかります。めまいのするようなシナリオになります。

投資家や経営者はアベノミクスの三本目の矢を期待しますが、対抗馬のいない安倍首相がどこまで踏みこめるか心配です。アベノミクスの成否は、消費税を10%から段階的に引き上げることを公約するか、経済の成長を持続させる要である移民の大規模受け入れを容認するかどうかにかかっています。

 

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