「 中級 」 一覧

「米中関税戦争」の終了と米国の覇権の行方

2025・5・18(第1273回) <トランプ米大統領(左)と中国の習近平国家主席 - 写真=AFP/時事通信フォト(株式会社プレジデント社)> 5月12日、びっくりした向きが多かったのではないか。 スイスで開かれていた貿易協議の結論が出た。 米国側は現行の145%から10%(麻薬対策不備に対する報復分20%を除く)へ削減。 一方、中国側

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太宰治「斜陽」と米国製造業。関税は妙薬になるか?

2025・5・11(第1272回) <アマゾンより> この題が必要なので使ったが、トランプ2.0のひき起こしつつあるショックが、連日報じられている。しかし、最終的には米国の国家的実力が低下する可能性が大きい。関税さわぎは、このトレンドを速めるだけ、と私は考える。 その前に先週のお約束通り、2025年度の企業収益を、証券大手3社の予想を並べた。 <日本経済新

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映画「碁盤切り」と「ミラン論文」が示すトランプ関税の行く末

2025・5・4(第1271回) <映画公式サイトより> 戦前の東京の下町では、講談や落語のプロを自宅に呼んで楽しむ――といった風習があった。祖父のヒザの上に抱かれて、おさない私は聞いたものだ。もっとも、すぐ寝たらしいが--。 今回の「碁盤切り」は浪人・柳田格之進にまつわる物語。私は講談で聞いたが、調べてみたら古典落語の分野らしい。えん罪で藩を追われ、浪人暮らし。草彅剛

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急上昇が始まったNY、東京市場の株高。戻り値はいくらか

2025・4・27(第1270回) SAILの大井幸子さんが言っていたが、4月21日に始まる週からNY市場で「自社株買い」が解禁となる。短期的に底打ち感が出る。予想通り。つれて日本株も上げた。 では、戻りはどうか。 私の見るところ。いい打率でヒットをあげているひとがいる、プラザ投資顧問室の伊東秀広さんだ。 この人にもどりを聞くと、 「3万6684円~3万6440円の

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米中関税戦争の激化と両国投資家の金購入

2025・4・20(第1269回) <内閣官房のXより> 国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく米国の相互関税は、累計145%に達した(丸紅経研レターによる)。 中国にとり米国は輸出額全体の15%を占め、GDP3%弱に相当する。 当面の注目点は、両国の政治的方向性が交わるのは困難なことである。まず米国側は、自由貿易体制の下で自国の製造業がシェアを下げ、基盤を失っ

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「シグナルゲート」スキャンダルと中国で起きている習近平「地位失脚」の懸念

2025・4・13(第1268回) <トランプ大統領(左)とヴァンス副大統領:ロイターより> 前回、明るい話をご紹介した折に、暗い話は次回に、と申し上げた。そこで今回は、二つ。 「シグナル」はメッセージソフトで、文章の送受信などで広く使われている。 去る3月15日、イエメンの親イラン武装組織フーシ派への攻撃を行った。第二次トランプ政権にとり中東での軍事作戦としては

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島崎藤村「夜明け前」と、明るい、いい話をふたつ。

2025・4・6(第1267回) <アマゾンより> 連日、日米ともに株安。信じられないようなトランプ砲の攻撃。私は4月1日には反発しますよと「予言」していた通り、小反発しているが、本格的大幅上昇には程遠い。 その中で「中長期でのわがくにの行く末は明るい」と思わせるある“事実を発見した。 「地熱発電」である。 日本は米国、インドネシアに次ぐ世界第3位のポテンシ

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