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基本の話by前田昌孝(第40回、投資単位引き下げの影響)
東京証券取引所が上場株の最低投資金額に当たる投資単位を10万円程度に引き下げるように全上場企業に要請するという。10万円は1単元(100株)当たりの金額だから、株価は1000円程度ということになる。実現すると、個人投資家の株式投資にも大きな影響がありそうだ。 投資単位と売買単位の違い 株式投資の世界では分かりにくい用語が多いが、投資単位、売買単位などもその一つだ。売買単位は取引所で株
急上昇が始まったNY、東京市場の株高。戻り値はいくらか
2025・4・27(第1270回) SAILの大井幸子さんが言っていたが、4月21日に始まる週からNY市場で「自社株買い」が解禁となる。短期的に底打ち感が出る。予想通り。つれて日本株も上げた。 では、戻りはどうか。 私の見るところ。いい打率でヒットをあげているひとがいる、プラザ投資顧問室の伊東秀広さんだ。 この人にもどりを聞くと、 「3万6684円~3万6440円の
米中関税戦争の激化と両国投資家の金購入
2025・4・20(第1269回) <内閣官房のXより> 国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく米国の相互関税は、累計145%に達した(丸紅経研レターによる)。 中国にとり米国は輸出額全体の15%を占め、GDP3%弱に相当する。 当面の注目点は、両国の政治的方向性が交わるのは困難なことである。まず米国側は、自由貿易体制の下で自国の製造業がシェアを下げ、基盤を失っ
「シグナルゲート」スキャンダルと中国で起きている習近平「地位失脚」の懸念
2025・4・13(第1268回) <トランプ大統領(左)とヴァンス副大統領:ロイターより> 前回、明るい話をご紹介した折に、暗い話は次回に、と申し上げた。そこで今回は、二つ。 「シグナル」はメッセージソフトで、文章の送受信などで広く使われている。 去る3月15日、イエメンの親イラン武装組織フーシ派への攻撃を行った。第二次トランプ政権にとり中東での軍事作戦としては
島崎藤村「夜明け前」と、明るい、いい話をふたつ。
2025・4・6(第1267回) <アマゾンより> 連日、日米ともに株安。信じられないようなトランプ砲の攻撃。私は4月1日には反発しますよと「予言」していた通り、小反発しているが、本格的大幅上昇には程遠い。 その中で「中長期でのわがくにの行く末は明るい」と思わせるある“事実を発見した。 「地熱発電」である。 日本は米国、インドネシアに次ぐ世界第3位のポテンシ
基本の話by前田昌孝(第39回、投信積み立てのコツ)
内外の株式相場が波乱局面を迎えています。2024年1月の少額投資非課税制度(NISA)の大型化を機に、投資信託への積み立て投資を始めた人も、この3月末には含み益の大半を失ったことでしょう。株式相場の調整はまだまだ続く可能性があります。ただ、投信をいくら買っても含み損になる局面は、理想的な仕込み期になる可能性も秘めています。 TOPIXだけ出遅れる 1年ほど前にはオルカン一択とS&P5
金利のある世界への移行が始まり、東京・NY株安の反面、金は新高値。この変化をどう見るか。
2025・3・23(第1265回) わが家にほとんど閉じ込められている私にとって、一番怖いのは、いつの間にか起きている社会の変化を見落とすことだ。 実は3月5日の日経新聞電子版のある記事。読んで、へええと思っていたら、旧知の日経新聞OBの前田昌孝さんが「日本経済が新しい時代に入りつつある表れかもしれない」と評価した。少々遅れたが紹介したい。 その記事とは、三菱UFJ銀行が、減少