「 投資の羅針盤 」 一覧

日本国債の格下げは待ったなし ~給付金か減税か議論をしている場合ではない~

日本国債は現在かろうじてAクラスを維持しているが、2025年5月、財務相の諮問機関である財政審(財政制度等審議会)が国債の格下げリスクに警鐘を鳴らした。巨額の政府債務や潜在成長率の低さが背景にある。 政府や自民党幹部、野党の一部からも国債依存の危機的な財政状況を危ぶむ声が高まっている。日経紙は9月5日付けの社説で「金利高も直視し最大の予算要求に規律を」と訴えた。 国際通貨基金(IMF)

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投資信託市場を活性化には私的年金の拡大が不可欠

本年(2025年)6月末の国内公募投資信託の純資産総額は254兆円と、3カ月連続で増加、史上最高額を更新した。(図表1)     とりわけ、公募投信純資産残高(日銀に8割が保有されているETFを除く)が、2000代以降、株価変動には大きく影響されることなく一貫して増加し、162兆円と過去最高を記録したのは注目に値する。 これだけを見ると日本の投資

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J-REITへの投資妙味を見直そう

  ここ1、2年ほど低迷していたJ-REIT市場の復調が顕著である。 J-REITとは複数の不動産を証券化した投資信託のこと。バブル崩壊後の2001年、壊滅状態になっていた不動産市場を活性化するために国策として始まったもので、収益の90%を投資家に還元するよう法制化されている。 東証に上場する全てのJ-REIT銘柄を対象にした「東証REIT指数」は今年に入って約10%上

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新NISAの使い勝手向上に、もう一段の努力を

2024年1月に新NISAがスタートしてから1年半が経過した。旧来のNISA(少額投資非課税制度)がリニューアルされ、拡充・恒久化されたものである。 口座数が2024年末には2,560万口座と、1年間で435万口座増加したものの、旧NISAが始まった2014年の825万口座には及ばなかった。(図表1)   口座の稼働率はどうか。2014年に旧NISAが開設された

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非正規を排し、「短時間正社員」制度導入の義務化を

日本経済が「失われた30年」から脱却しようとし、企業の賃上げも浸透しつつあるが、いまひとつ経済成長に「ダイナミズム」が見られない。 当然であろう。賃金よりも物価高の勢いがすさまじく、実質賃金の減少は相変わらず続いているのである。実質賃金が増えないから消費も伸びず、GDPも増えない。 日本人の実質賃金を底上げし、同時に経済成長の構造を強化するには、非正規社員(パートタイム)を「短時間正社

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「高額療養費制度」見直し議論を機に、公的医療保険のスリム化を

医療や創薬の技術が進歩して、年間1千万円を超えるような薬剤が処方される高額医療が急速に増えている。患者負担が重くなるのは当然である。 このように高額の患者自己負担を軽減すべく導入された高額療養費制度への国費投入が嵩んできたため、石破茂政権は、本年度の予算編成にあたり、患者負担の上限を段階的に引き上げ、当面年間2,000億円見当の医療費を節減する案を、公的医療保険改革の第一歩として、打ち出した

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東証は量より質の追求で成長軌道へ

昨2024年、東京証券取引所において、上場を廃止して姿を消した企業数は94社に上った。それに対して新規上場は93社であったから、上場数よりも上場廃止数が1社多かったということになる。 この結果、2013年の大阪証券取引所との合併以来初めて東証の上場企業数が減少に転じた。(図表1)   上場社数の減少が意味するものはなにか。日経紙では「投資家からの企業価値向上の要請が強

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