「 アナリスト 」 一覧

米国は狂気の大渦である可能性

現金からの逃避と生成AIブーム、暗号資産ブームが重なる 日経225はここ1月間激しい動きを続けており、高値安値は7月14日39289、24日42065、8月4日39850、13日43451円と短期間で大きな値幅が示現した。中期波動の起点安値が4月7日30792円だから実に4か月余りで41.1%の急騰である。同期間にTOPIXは38.3%の上昇だった。 自動車向け関税の交渉が前進したこと

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希望と期待が過剰に膨らんでいるマーケット

価値の裏付けのない資産に資金が集中している 最近上昇が目立っているのは、ビットコインとNVIDIAの株である。両者に共通するのは、時価総額の巨大さと、収益還元法による価値評価に適していないことである。暗号資産は、一部のステーブルコイン(裏付けとなる資産があり通貨と連動)を除くと、単に帳簿に記録された数値に過ぎないので、収益を生まず、伝統的資産より高いリターンが上がると信じる根拠はない。

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米国は楽観主導の上げ方、リスクオフなら急落

生成AI関連と暗号資産の上げが引っ張る、一方先行き不安も ぜひTOPIXのチャートを見てほしい。21-22年は1950付近でずっと横ばい、23年から24年春分の2800まで上げトレンド、その後は、昨年7-8月の上振れ下振れ、今年3-4月の上振れ下振れがあったものの2700付近での横ばいだった。拍子抜けするほど単調な動きである。このところの2度の急落は、米系投機筋主導の先物とドル円を絡めた買い

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ここではしゃいではいけない、中露に財政危機

米中関税合戦が一段落しても、両国とも実体経済が悪化する 12日の東証引け後に米中が互いに関税率を115%引き下げることで合意との報が流れ、マーケットは大はしゃぎ状態となっている。筆者は米国の対中税率は5-60%程度で着地と予想していたが、30%での合意はほとんどの参加者にとって想定外だったろう。弱気筋のポジションは有無を言わせずに買い戻さねばならず、当日の米国市場やドルは急騰した。10年債利

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軽いスタグフレーションに向かう米国

株価が下落するのでトランプの相互関税は不可能 前回、トランプ関税と金星逆行のジンクスについて書いたが、ほぼ想定通りの展開となった。想定外だったのは「相互関税」という、相互という名にそぐわない一方的大幅増税だった。実はこれはトランプ流の駆け引きのためのフェイクニュースである。鬼面人を驚かす手法で世界に混乱を引き起こし、沈着冷静な判断力を吹き飛ばしておいて、自分に有利な条件を引き出すための作戦で

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トランプ政権の自爆を待て、日本株は底堅い

グローバル化の恩恵をみずから捨てるトランプ トランプ関税砲が乱射され、米国内も含め大混乱を招いている。関税は本来、自国の特定産業を保護するために設けられ、税負担は最終的に自国の消費者が負う。直接の納税義務者はその物品の輸入者で普通は自国企業である。トランプは貿易赤字の拡大は許せないと言っているが、彼は過去50年の製造業の国際分業化の流れをまったく理解していないようだ。 世界の鉱工業生産

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金星逆行が迫る、米国株は高値波乱か

年前半の最大の波乱場面、基本は逆張り 第2期トランプ政権が1月20日に始まったが、予想通り傍若無人の乱暴な政策の連発で、市場にはストレスが高まっている。重なるようにDeepSeekショックが起き、生成AI投資バブル(生成AI自体の普及や利用拡大はこれから)に冷水を浴びせている。今のところ米国株価は史上最高値水準を維持しているが、投資バブルの部分(時価総額最大のM7銘柄と半導体関連の一角に集中

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