【初・中級者向き】映画「億男」と当面の相場展開と狙い目銘柄(第930回)
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マーケットEye, 無料記事 今井澂, 今井澂のシネマノミクス
2018・10・21
妻が主演の佐藤健が好きだというし、先日の綾瀬はるかの」「ギボムス」でパン屋の店主を観ていてなかなか良かったので、ロードショー初日に観た。若い人ばかり。人気あるんだなあ。
主人公大倉一男(佐藤健)は図書館司書として務める傍ら、夜はパン工場で働く。失踪した兄の借金3000万円を返済するためだ。妻(黒木華)と娘は別居、離婚を迫られている。
そこにひょんなことから宝くじで3億円に当選。これで借金を返し、妻子と同居できると喜ぶが、銀行からは脅かされ、パソコンで検索すると不幸になった当選者の話ばかり。不安になった主人公は大学時代の親友九十九(つくも、高橋一生)に相談、ベンチャー創業者としてビリオネアになっていた九十九は「見て触れて、それから使い道を考えたら」と勧め、次に「まず使ってみよう」。
マンションで大パーティを開き乱痴気騒ぎ、酔いつぶれた一男は、翌朝目を覚ますと、誰もいず三億円を入れたバッグもなくなっていた。九十九に電話しても不通音の繰り返し。そこから主人公の九十九探しが始まる。
三億はいったと喜んでいた主人公が、一晩でなくなってしまう、という体験。落語の「芝浜」がこの映画のネタもと、だ。
最近の株価の方もこれに似ている。9月にやっと2万3000円のカベを抜いて、10月2日のザラ場高値2万4448円に達した途端、新冷戦開始。10月15日の引け値2万2261円と9%下落した。10月19日の2万2212円の寄りが底で2万2532円で引けた。ここで目先の底が入ったと私は観る。
相当気が早いが、下げの元凶のNY株式市場が、どうもホワイトハウスの要請らしく、NY連銀が金融を緩め、長期金利の上昇にストップがかけられた。株価の方もナスダックは怪しいが、ダウとS&P500の方は下げ止まりの気配が見える。
私の経験から予想すると、日米ともに二番底は来月の下旬だろうが、そこまでは好決算を背景にリバウンドで、鈍いだろうが上昇。幅の狭いレンジ相場に入ると考える。
日本の方は、米国側からのドル安円高要請。NYの方は①新冷戦に伴うハッキング関連の下落②サウジの記者暗殺でのトランプ人気低下、などなど。何よりも米国市場の半導体指数がヘッド&ショルダーになっているし、新冷戦はそう簡単にカタがつかない。
こういうベーシックに見通しが立てにくい時は、政策頼りだ。
この秋の臨時国会で「デジタルファースト法案」が提出され、来年のG20首脳会議でも我が国のAI分野への取り組みを世界に発信する予定と聞く。
また平成(なくなるが)31年度から3年間、国土強靭化(防災)計画も予算が増額になる。12兆円?ホントかなあ。
両計画の関連はAIではプレインパッドだが、少々急ピッチで上がりすぎだし、「次」もまだ判然としない。
防災の方はショーボンド、ライトエ、不動テトラ。みんな10月に入り下がっているので、ここいらは、ぜひご研究ください。
映画のパンフレットから。「人生に必要なもの。それは勇気と想像力と、ほんの少しのお金さ。」有名な「ライムライト」のチャップリンのセリフで、原作の第一章に書かれている。勇気と想像力、たしかにそうだなあ。
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