映画「悪の花園」と2023年のNYダウと日経平均、円レート2023.1・8(第1153回)
映画「悪の花園」と2023年のNYダウと日経平均、それに対ドル円レートの予測。
今回は金相場のオマケ
2023・1・8(第1153回)
ヘンリー・ハサウェイの西部劇。ヒュー・マーロウ、キャメロン・ミッチェル、リチャード・ウィドマーク、の順に死んでゆき、最後にゲイリー・クーパーが生き残る。ギャラの安い方から死ぬという定石通りの映画。1954年公開。
今回なんでこの西部劇を取り上げたか。
ラストのセリフが、金を取り上げて以下も気の利いたものだったから。
「地球が金でできていたら、人は一握りの泥のために命を落とすだろう。」
私は昨年12月のこのブログで、円安から円高ではなく過度の円安の是正をぴたりと的中させた人物として、マネースクエアの宮田直彦さんを挙げた。
この人の2023年の日経平均、NYダウ、対ドル円レートの見通しを聞かれたので、簡単にまとめる。
まず日経平均。
想定レンジは2万6000円から3万4500円。これがメインシナリオだ。総悲観の現在、少数派だが宮田直彦さんはこういう時期だからこそ「1年以上の保ち合い相場で蓄積されたマグマが噴出する」強気相場を期待している。
サブシナリオとして「2021年からの第2波調整が永引く」というケースもある、と宮田さんは言う。4年サイクル。コロナショック後の安値(2020年3月)から4年目の2024年春まで、日柄調整が続く、という予想である。
底値の2万4000円台の前半。つまりPBR1倍ライン。これを割った時はリーマン・コロナの両ショック時のみ。この時こそ千載一遇のチャンスである。
NYダウは「2万8000ドルから3万8000ドル」。
2023年1月からの調整はまだ続いており、「ベア・マーケット・ラリー」と宮田さんは呼んでいる。調整途中のリバウンドとも。
一方、ダウが高音を更新する一方、「ベア」というのは、S&P500種やナスダックが高値を超えられないため。
前回ピタリと当てた円の対ドル相場は2023年「125円から150円」レンジで、中央値である138円をはさんでの動きになる。実際には150円はもう難しい。
2028年まで、円高パターンが続く、と宮田さんは言う。過去のサイクルから出した結論だが、その場合は省略する。
では、金相場。
商品アナリストの小菅努さんの予想をまとめる。
「2023年の金相場は上昇方向。」
理由は2022年の「ドル買い.金売り」ポジションの買い戻しが今回。
米国経済はマイルドリセッション入りする可能性が高い。米長期金利もピークアウトを確認した後、かなり永く軟化傾向が続く。
中央銀行が金購入本格化、宝飾需要なども側面から金相場上昇を支援する。前者は2022年7〜9月期に2020年以来最高の購入量が報告されている。
小管さんは「市場最高値のオンス2089.20ドルの更新なども想定しておく必要がある。」としている。
金相場は日本の投資家には「ドル建て金相場の上昇と円安が共存した場合」とくにリターンは大きくなる。1グラム8000円台の定着がこうさせる
イマイさん、今回はひと様の意見の紹介で、お茶を濁すんですか?と言われそうだ。
確かに、私が従前からの主張は現実には難しくなっている。
2022年末3万円説は、年度末2023年3月にも難しくなっている。
ヘッジファンドの連中も、1月中旬までは、カラ売りを放置したままカリブ海へバケーションを楽しんでいる始末。
岸田さんの増税も足を引っ張っている。
わずかに、日銀のクロダサプライズが、株高には結びつかない。
やはり、米FRBが利下げに転じる年末以降に期待するのと、中国からのインバウンドの発生が起きるであろう双十節以降の日本経済の立直りに期待するしかあるまい。
やはり、ここは木を見て森を見ず、である。
幸い新刊の「会社四季報2023年1月」がいくつかヒントをくれる。
例えば、「全号比営業増額率ランキング」だ。
利益が現実に増大しているので、人気は高い。
ベストフォー1. ロボットリンク(2680) 営業増額率520% PER6.4倍2. 共和コーポ(6570) 営業増額率190% PER6.5倍3. 太平製作所(6342)営業増額率190%PER6.3倍4. 中国塗料(4617) 営業増額率170% PER25.4倍
第1位は特殊事情で次期は減益。4位の方が魅力的。他の2銘柄もいい。(ただしご投資は自己責任で。)
最後に映画の名台詞でシメる。
ウィドマーク「こんなことを言った奴がいる。美しい女の言うことはみんな嘘だが、唄う歌はみんな本当だ。」
クーパー「誰が言った」
ウィドマーク「オレさ」
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