映画「アバターシェイクオブウオーター」とウクライナ2-22・1.1(第1152回)

新年あけましておめでとうございます。
前作「アバター」は13年前。「タイタニック」の営業収入第1位の記録を更新した大ヒット作。ジェームズ・キャメロン監督は前にも「ターミネーター」を作っている。ともかくとてつもないヒットメーカーの新作。しかも続篇、続々篇も企画しているというから、長い付き合いになりそうだ。
前作のストーリーから入る。
パンドラという星にナヴィという先住民族が住んでいる。
そこにパンドラにある貴重な資源を奪いにやってくる敵役が地球の資源開発公社の雇った軍隊が中心。
その兵士のひとりジェイクは、下半身は負傷して動かない。しかし地球人とナヴィのDNAを掛け合わせた人造生命体「アバター」に自身の神経を接続して活動し、ナヴィと接触する。
そのうちにナヴィという種族に魅了され、地球人の悪事に怒って叛旗をひるがえす。
これが前作。
現在、ジェイクは族長の娘と結ばれ、子供も2人授かり、これにいろんな事情で他人の子2人も養育している。そこに地球から再び軍隊が送り込まれてくる。(この後は、どうぞ映画をご覧ください。)
映画館は若い人たちで満席。192分という超大作なので、お尻が痛くなったのだが、まあ、話のタネにご覧になることをおすすめする。第3作は制作中だが、どんな展開になるか想像もつかない。
さて、新年、私は数えで89歳になった。
毎日近くの温水プールで運動し、次の本の準備、2月まで入っている講演の準備など、結構忙しい。嬉しいことだ。
2023年第1号なので、最大の問題点を2つ。
コロナ禍とウクライナ侵攻の将来を展望。中国の不動産市場の現状と将来についても予測する。
第1の問題点はコロナ禍。私の結論は「近く終わる」。
これには要人の発言がある。ニューズウィーク誌2023年1月3日号に、テドロスWHO事務局長が「世界の1週間あたりの死者数」が1年前の5分の1の1万人以下になったことを指摘。「2023年のうちにコロナが世界的な緊急事態からの脱却で色々と言えることを期待している。」

WHOによれば、感染の波は引き続き世界各地で見られるものの、入院や死亡に至るケースは減少している。
第2の問題点は、「ウクライナ侵攻が、今年秋には休戦または停戦になる。」
これは双日総研の吉崎達彦副所長の説。2024年3月のロシア大統領選の前に戦闘を止めないと、プーチン自身の選出に不安が発生する。
第3の問題点は、中国の不動産市場の先行きの弱さと李克強指数の強さ。
中国の地方政権が払い下げる不動産開発用地の入札が不利。11月末で55%しか入札されていない。しかも払い下げを達成しているは、わずか4都市で、進捗率は36%。
不動産業者の不況もひどい。
大半100社の不動産収入は4兆2033億元(日本円で約82兆円)で、前年同期で47%減少した。
実体経済の方はどうだろうか。
公表されているGDP総計はあてにならない地方自治体でのノルマの合計なので、多くの州ではサバを読む。

そこで、①鉄道貨物輸送量 ②銀行融資残高 ③電力消費量
という、イカサマができない数字でそれぞれ25%、35%、40%で合成した数を作ったのが「李克強指数」である。これでは5.5%(2022年10月)と、よくはないが不況とは言えない。11月、12月と進んで新しい数字が出たらまたご報告する。
私のところにかつて来た中国のエコノミストは、バブル崩壊について詳しく聞いていった。公約資金を100兆円単位で投入すれば、日本の悲劇の再現は防止できる。
不幸なことに、習近平政権の首脳部7人には、経済のわかる人材はひとりもいない。大変なことになる公算は、少ないとは言えない。
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