島崎藤村「夜明け前」と、明るい、いい話をふたつ。

2025・4・6(第1267回)

アマゾンより>

連日、日米ともに株安。信じられないようなトランプ砲の攻撃。私は4月1日には反発しますよと「予言」していた通り、小反発しているが、本格的大幅上昇には程遠い。

その中で「中長期でのわがくにの行く末は明るい」と思わせるある“事実を発見した。

「地熱発電」である。

日本は米国、インドネシアに次ぐ世界第3位のポテンシャルを有する。

政府は2月に閣議決定した「エネルギー基本計画」で、再生可能エネルギーを「主力電源」と位置づけ、2023年度の22.9%から2040年度に4~5割に引き上げる目標を設定した(時事総研コメントライナー3月17日付)。

わが国の地熱資源は2300万kw(原発23基分)のポテンシャリティを有する。しかし現時点ではわずか51万kwの開発に止まっている。

もちろん、目先の話ではないし、具体化には問題点も多い。しかし、エネルギーを自前で、しかもきわめて安く調達できれば、オニに金棒。いい話じゃあないですか。

もうひとつ。私の山一證券経済研究所時代の部下で、一橋大の教授をしている藤田勉さんの最近のフェイスブックで楽しい見通しを公開した。

これはごく目先の話。いい、また力づけられるご意見だ。

悪い話? 次回に。

島崎藤村の有名な書き出し「木曾路はすべて山の中である」にちなんで、題をつけた。トランプ政策で、世界の市場は息を吞む下げ相場が、

展開している。閉鎖した社会で、木曽路に似た状況である。しかしながら、最近は指標は底値を付け始めている。元気でいきましょう。

関連記事

今井澈のシネマノミクス

バルザック「ゴリオ爺さん」と米中対立の狭間で急成長する新興国への投資 (第1049回) 

サマセット・モームが選んだ「世界の十大小説」をご存じだろうか。作品名だけ列挙する。  トム・

記事を読む

岡部陽二が新著を発刊

著者によれば、本書「国際金融人・岡部陽二の軌跡~好奇心に生きる」の印刷版はごく少数部に留め、基本的に

記事を読む

今井澈のシネマノミクス

「老人と海」とFRB利上げ以後の意外な展開

ヘミングウエイのこの中編小説の傑作はノーベル賞受賞の対象となり、今でもよく読まれている。映画もスペン

記事を読む

基本の話by前田昌孝(第43回、好転する投信の運用)

内外の株式相場の上昇に支えられ、7月に入って公募投資信託の運用成績が急速に好転しています。筆者が動

記事を読む

基本の話by前田昌孝(第1回)

政府はあとで撤回したが、2019年6月に金融庁が公表した「老後2000万円報告書」は、国民

記事を読む

PAGE TOP ↑