「 有料記事 」 一覧

金融緩和の副作用が顕在化、年末急落を警戒

インフレ率が急上昇、引き締めを市場が催促する状況に   マーケットには催促相場という言葉がある。利下げが当然視されるような経済環境にあって、中央銀行の決定前に市場が実施を織り込んで、金利や為替の下落、株価の上昇などに動いてしまうような状態を指す。この反対に、利上げが当然視されるくらいに経済が過熱し物価が上昇した場合、利上げを当て込んで相場が動き出すことも当然あるはずで、言わば

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日本の政治が健全化に向かいつつある、株価にもプラス

選択肢が明瞭になると国民は正しく選択できる   逢坂剛といえば刑事ドラマになった『MOZUシリーズ』で売れたが、仕事場の界隈を舞台にした凸凹警官コンビの『お茶の水署シリーズ』も捨て難い味がある。その一冊に『恩はあだで返せ』というのがある。今回のテーマは政治に絡めたこの言葉である。甘利氏に引っ掛ける意図はなかったが、今回の選挙を受けて余りにもそういう要素を含んだ事件が多発してい

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イベント直後の動きはしばしば大反転するので注意

急速に強まってきた岸田氏の政権基盤   衆議院選挙はほぼ筆者が予想していたような結果となった。甘利幹事長が小選挙区で負け、幹事長を辞任する運びになったことは、個人的には複雑な気分だ。安倍・麻生・甘利の3Aとか一緒くたにされているが、甘利氏は女系天皇容認、ジェンダー問題でも柔軟な姿勢で安倍氏の右翼国粋主義とは明確に異なる。成長戦略についての認識ではベテラン中では最右翼であり、岸

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足元の相場はイレギュラーバウンド、金利上昇が接近中

投機筋の仕掛けに英中央銀行の利上げ見送り、OPEC決定が重なる   過去15日の取引日でSP500は13勝2敗。強い横綱クラスの勝率である。原動力となったのは米10年債利回りの低下で、ピーク1.705%から1.436%まで急落した。9月期決算の好調が報じられる一方で金利が大きく低下したのだから、理屈の上では株価が上昇しないはずがない。   子細に動きを見

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株式投資は金持ちの「遊び」か

2021/11/04 | 上級, 有料記事

米国の自動車メーカー、テスラの時価総額が1兆ドル(114兆円)台に乗せたり、暗号資産ビットコインの取引価格が6万ドルを超えたりと、金融・資本市場では伝統的な投資尺度が消えたと思わせるような出来事が相次いでいる。ついていけない人も多いと思うが、あり余るお金を持った富裕層の「遊び」が激しい値動きをもたらしている可能性がある。 新興の電気自動車メーカー、テスラがいくら伸びているといっても、自動車販

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選挙後の岸田政権とバイデン政権の政策に注目

世界の潮流は「減税・規制緩和」から「増税・適切な私権制限」にシフト   初めにご連絡することがある。このマーケット通信は20年前の6月に創刊し個人投資家協会へのボランティア活動として年100本のスケジュールで提供することにしていた。その後、執筆のためにカバーすべき分野や市場が大幅に広がり、データ入力の作業も増加する一方で筆者の年齢も上がり、相応に活力は落ちている。結果として1

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ガラパゴス化した日本型投資信託の禍々(まがまが)しさ――その禍根は断てないのか

2012年以来のアベノミクス効果で日本株は大幅に上昇しており、米国をはじめとする海外各国の株も堅調に上昇を続けてきた。当然、投資信託への資金流入も順調に拡大してきたものと思っていた。統計上の投資信託残高は2017年に100兆円を超え、2021年末には150兆円超に達しているからである。 ところが個人金融資産の中身を見てみると、投資信託(公募投信)の残高比率が2014年以降ほぼ一貫して減少して

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