あなたも踏み出しちゃえばいいんです!
実録・投資セミナー 仮想通貨編【中】
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最終更新日:2019/06/06
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ジャイコミ編集部
投資セミナーに行けば、販売会社がどんな投資商品を売りたがっているのか、どのような口説き文句を使っているのかがわかる――。
昨年は500%超のリターン!ドヤッに続き、仮想通貨(暗号通貨)編をお伝えする。
「近い将来に価値が上がるので、今のうちに買っておきましょう」というこのセミナーも後半戦。では男性講師に再び登場してもらおう。いよいよ話は具体的なコインの内容へと移る。
値を上げやすくて安心の「資産担保型」
講師は仮想通貨を下の写真(はめこみ部分)のように種類と時期で4種類に分けていた。
「2011年以降」に分類されているビットコイン(BTC)、XRPはリップルを指す。「2016年以降」のイーサリアム(ETH)も含めて、この3つは仮想通貨としてメジャーな存在だ。
「2014年以降」にあるXID、XNC、「2016年以降」のビットプロパティ(BTP)は、彼らが資産担保(アセットバック)型と称しているコイン。
「2015年以降」のADA(エイダ)やレピュテーション(REP)は「プロジェクト型」と呼んでいた。
この中で講師が薦めてきたのは資産担保型だ。コインの発行金額の20~30%分を金やダイヤモンドなどの資産に回すことで、コインの価値を裏付ける(補完する)というものである。
講師は資産担保型のメリットとして「安心」を掲げる。コインの価値が最悪ゼロになっても、この資産(担保)があれば、投資したおカネがまったく戻らないという事態は避けられるという理屈だ。
加えて、このタイプのコインのメリットとしてリターンの出しやすさをアピールする。資産がしっかりしているものを選んでその資産価値より安くコインを購入すればいいと説く。
アンティークコインが担保で100億円も調達予定!?
今回のセミナーで薦められたのはXNCだ。発行金額の20%分を高価なアンティークコインで担保する仮想通貨なのだという。
(なおXIDはダイヤモンドが担保、BTPは不動産<1号案件は石垣島のメガソーラー>とするコインだ)
なぜアンティークコインなのだろうか。
アンティークコインの購入は数千万円、ときには1億円以上もしますが、不動産などと違って全部自己資本(借金などは不可)。そのため買える人は限られます。なのでみんなで買いましょうというのがXNCです。
なんで高価なアンティークコインを買う必要があるのかというと利回りが高いからです。10年間で60%、70%と上がる。
10年前に1000万円だったら今は8000万円くらいになっています。
その他、採掘の可能性が限られているため新たな発見により暴落するリスクが低いこと、一度購入するとコレクションとして手放す人が少なく市場で流通する数が減るために年々価値が上がることが、アンティークコインの良さだという。
ではXNCへの投資ではどの程度のリターンが見込めそうなのか。
1XNC=50円から始まっており直近価格は100円を超えている。総発行枚数は1.2億枚で公開は16年8月の予定。C-CEX、Poloniexという海外の取引所に「公開されることになると思う」としている(あくまでも「思う」だが)。最低購入価格は10万円だ。
通貨の発行体はなく、Numismatic Lab Ltdというイギリスにある会社が開発しているとか。
XNC、「いくらになるんですか」と聞かれます。総発行枚数1.2億枚のうち、半分の6000万枚が公開され、残りの6000万枚は価格安定のため自社保有します。公開価格は200~400円を想定しています。
公開された6000万枚に新たな資金が入るわけです。日本では100億円くらい調達する見込みです。グローバル(海外分)は定かではないのですが、少なめにみて日本の倍くらい、200億円くらいでしょうか。
そうすると合計300億円が6000万枚のコインに向かう。そうすると一枚当たりに入ってくる資金は平均500円。公開価格と合計すると大体1000円くらいの価格になるイメージです。値段の上げ下げが怖い。これ、もっともだと思います。でもちょっと勘違いがあります。下げだけが怖いんです。上がる分にはなんぼ上がってもらってもかまわないんです。
公開まで売却できないタイプのコインは公開まで上がり続けちゃう。公開価格よりディスカウント価格で買えると考えたほうがいいと思います。
おぉ~国内だけで100億円調達とはこりゃすごい(棒)。仮に平均購入額が10万円だとすると10万人、100万円でも1万人が買うことになる。
昨年11月に開かれた金融審議会の「決済業務等の高度化に関するワーキング・グループ」では、「ビットコインの国内利用者は約3万人」という数字がビットコイン取引所を運営する業者から示されている。それを上回るというわけだ。はたして実現可能性はあるのか。
XNCの購入資金はどこへ行く?
ここで質問タイム。会場から「XNCを購入した我々のおカネは誰が預かるのか」という質問が出た。
それに対する講師の答えはというと……
講師 ロンドンと日本とシンガポールだったか、ちょっと忘れましたが分散保管しています。
参加者 誰が保管しているんですか?
講師 信託会社、カストディアンです。
参加者 我々が聞いて知っているような会社ですか?
講師 おのおのグローバルで違うので。僕は知らなかった。
参加者 日本だとどこがやっているんですか?
講師 収納代行はエーティーエム社。ここが銀行の貸金庫に回してます。その会社(銀行?)がどこかというのは非公開にしています。教えるのはリスクなので。ただ(アンティークコインを)いつ買ったか、いくらで買ったかは情報として公開されています。ブロックチェーン上で。
ネットで検索してみたが、エーティーエム社とは株式会社ATMのことだろうか。収納代行だけでなくネット関連の販売業などもやっているようだが、資本金などはウェブ上で公開されておらず実態はよくわからない。
「収納代行」だからそこら辺は看過するとしても預かり先の銀行が非公開というのが解せない。購入契約をすれば判明するのだろうか。
回答はどこかすっきりしない。それに比べると煽り文句は極めて明瞭だ。
僕はビットコインが1BTC=500円のときに乗れなかったんですね。その後1万円くらいのときにもう一度話を聞いたんですけど、高く思えて買えないんです。「5000円に下がったら」とか考えて。でも、そうなるわけないんです!
結局12万円までいきました。1万円のときに買っておけばよかったんですね。僕は踏み込めなくて後悔しました。
価格は今が一番安いです。なぜかというと値上がり式なので。このタイミングで買っておくのはスマート、賢いと思っています。実際問題、値上がり、値下がりしますが外貨預金なんで。円以外の資金に両替するという話なので、そんなに難しく考えずにエクスチェンジすればいいと思います。
いちばん残念というか、惜しいなという人は「もうちょっと分かったらやろうかな」という踏み出さない人たちですね。
踏み出しちゃえばいいんです!お祭りは始まっているので。
「値上がり式」「外貨預金に両替」とまでいいますか(ヤレヤレ)。かくしてセミナーは終了した。
終了後、会場では購入受付が始まったのだが、申し込む人が多かったことには正直驚いた。
一番肝心な「自分たちのカネがどこにいくのか」という点が不明なのにと思ったのだが、「投機」に乗り出せるのはこういう人たちなのだろう。
このシリーズ、長くなって恐縮ですがまだ続きます。
最終回は壮大過ぎるカルダノADAコインです。
初めてこられた方はぜひ下記の記事も!
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