映画「タイタニック」と訪米中に聞いた面白い話
今井澂・国際エコノミスト

公開日: : 最終更新日:2015/04/21 マーケットEye ,

NY行きの機内で「バードマンあるいは(無知でもたらす予期せぬ奇跡)」を観た。アカデミー賞作品、監督賞など主要賞を獲得した作品だが、少しも面白くない。何でアカデミー賞を取ったのかとさえ思った。

ところが、何にしようかと考えていたところに、いいヒントが出た。

ちょうどNY滞在中の4月14日にヒラリー・クリントンの大統領選出馬宣言。TVを見ていたら「1912年のこの日にタイタニックの沈没事故があった」と聞いた。へええ。

1997年のこの映画は「ベン・ハ―」以来の11部門でのアカデミー賞を獲得し、世界的な超大ヒットにもなった。レオナルド・ディカプリオはこの一作で大スターに。私は当時サンプロとかサンデーモーニングのレギュラー出演だったが、銀行の女性の部下が2回観たとか私はもう4回、と言うのを聞いてその話をしたら、オコられたのを覚えている。

見ていない人はいないと思うので、ストーリーは割愛。有名なデッキでのシーンだけを。

ローズとジャックの会話。

「さあ目を閉じて。ほら、ここに上がって、棚につかまって。見ちゃだめだよ。僕のことを信用してる。さあ、目を開けて。」

「私、飛んでるわ。ジャック」

タイタニック

ひょっとして黒田バズーカ3?

信じるか、どうかが男女の間でも、投資でも極めて重要。

しかしNYのヘッジファンドで私が見せてもらったロンドンからの「日銀の追加緩和が近い。2万1000円、1ドル140円目標」というレポートには「全く信じられない」と答えた。あのハロウィーンの黒田バズーカ2から半年もたっていない。やるわけない、とも。ひょっとして、を思わないでもなかったが。

4月14日に立候補を公表したヒラリー・クリントン前国務長官の今後も、日本のマスコミは当確、みたいな評価が多かったが、私は容易じゃないと思う。

理由はいくつもある。

第一がヒラリーがEメールアドレスに公私混同し、しかもそのEメールを破棄してしまったこと。これは犯罪行為だ。しかも破棄されたEメールがベンガジゲートに絡んだものだった可能性は極めて大きい。

第二は同じ政党が大統領選で三連勝した例は、1980年代のレーガン、ブッシュ(父)の一回しかない事実。選挙の専門家(エモリー大アラン・アブラモヴッツ教授)によると、与党候補は4・4%のディスアドバンテージがある、とか。

4月9日の世論調査ではヒラリー・クリントン対ジェブ・ブッシュの予想比率は41対40(アイオワ州)。意外に僅差だ。4%に差がモノを言う可能性は大きい。

日本としては、米国の政権が民主党よりも共和党の方がずっといい。これは別の折に。

 NY市場の下値、円高の目標値

NY株式市場は3月2日の1万8288ドルが天井で、当分ダメ。とこのブログで何回も申し上げてきた。

理由は

①ドル高、原油安のために企業収益が良くない

②4,5月は最大の米国株買い手の自社株買いが事実上停止

③ギリシャ問題に代表されるテール・リスク

などなど。これに政治の混乱があり、週末に一時300ドルを超える大幅下落も。1万7000ドルで止るか、どうか。

オバマ政権は以前から外交音痴と考えいるが、キューバ、イランと米国の国益に対してならないことに血道を上げている。まあ安倍訪米でTPPを決めるあたりが、多少は点数になるだろうが。

日本の方は。

4月上旬に2本、国内株専門の投信が1700億円設定され、GPIF、日銀ETFの買いもある。これからの決算発表も楽しみ。

ただ4月22日発表の3月通関統計が貿易収支の好転で、一時的かどうかは不明だが円高になるだろう。ヘッジファンドはこの5週間で売り越し玉を半減させている。円買い玉は40%増だし、117~116円あたりが目標値と思う。

ガン学会に絡んで週明け動く銘柄

このほか4月18~22日のワシントンでの全米ガン学会で、小野薬品、エーザイがそれぞれの米国パートナーの株価上伸に絡んで動くかも。私はPERが高すぎるのでおすすめはしないが。

終わりに、「ヒラリー、頼むからやめてくれ」というNYの大衆タブロイド紙の写真を。11もNOがある。大衆の反感も相当ある、と感じた。NY在住の方に聞いたら、この新聞は共和党びいきだから、と。それだけでこんな激しい表紙を出すのかしらん。

ヒラリー新聞

あと、いろんな情報は4月25日(土)の講演会でお話しするつもりです。定員にあと10名しかないので、お早く予約をどうぞ。

 

映画のセリフから。

ジャックがつめたい海に沈む前にローズにいう。

「君は生き延びると約束してくれ。絶対にあきらめないって。なにがあっても、希望が薄くても。」

「君は暖かいベッドで死ぬんだ。」

 

何があっても私は日本に強気だ。

 

「タイタニック」と訪米中に聞いた面白い話(第770回)

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