映画「TED2」とアホな日本の機関投資家

 

「TED」がセス・マクファーレンという才人(監督・脚本・製作)の大ヒットで、今回の「2」も面白い。レイトショーを観に行ったら周囲は若いカップルばかりでジイサンは私だけ。娘さんたちよ、ダマされるんじゃないゾ。男はワルいんだから。(私は80歳。安全ですゾ)。

ストーリーは縫いぐるみのテディベアが人間と同じようにしゃべり動く。下ネタ続出でコメディとしては英語がわからないと、7割ぐらいしか楽しめないだろう。裁判所で「TEDは人間でなくモノ」という判決を受けたおかげで、奥さんとは離別、クレジットカードは使えないという「差別」されたテッドが、再審で勝つ。人権派弁護士になったモーガン・フリーマンがカッコいい。

最近いちばん笑った映画を観た後に9月24日、連休後に市場が500円近い急落。私が顧問をしているある企業のトップに会うため大阪に行ったが、「これはリーマンショックみたいな世界的暴落でしょうか」と聞かれた。ドイツ銀行の問題はあるが、メルケル首相が何とか表面化しないように必死だから、まだ心配だがそれの折り込みは早すぎる、とも。

連休中の米欧の株式市場が例のフォルクスワーゲン不正問題で安かった。「大体平均3%ぐらい下げているから、お付き合い。1万7400円のフシ目は底値と思うから」と、自動車株を含めて買いをすすめた。25日は予想通り300円の上昇。

自動車株が買いの理由

どうして自動車株が売られるんだろう?逆じゃないか。

ガソリン車から電気自動車、燃料電池車にいつの日か変わるが、そのコースに欧州勢はVWを中心にディーゼル車、日本はハイブリッド車からプラグイン・ハイブリッド車で戦略がわかれていた。ところが土俵に立ったら向こう側の力士が勝手に倒れてくれたのと同じ。

今回の騒ぎで世界中の人たちが自動車に乗らなくなれば話は別だが、信用力の落ちたVWがシェアを再び伸ばすのは当分の間、ありえない。

風が吹けばオケ屋がもうかる。いすゞのようなディーゼル車メーカーが不安がられたら別だが、トヨタや日産、ホンダ、それにスズキあたりは株高にならなきゃオカシイ。(早速ある大手誌の敏腕記者から、私の意見への問い合わせがあった。そりゃそうだろう。目のある人には分かることだ。)

アベノミクスは安保から再び経済へ

折も折、安倍首相はアベノミクス2のスタートを宣言、また国会終幕を含めて2回の記者会見で大切な方針転換を述べた。

双日総研の吉崎達彦さんは「溜池通信」で安倍政権は経済と安保の重点時期が繰り返されている、と指摘している。

経済(当然株高)で上がった支持率を少し取り崩す形で安保重視というサイクルをこれまで首相は繰り返してきた。9月18日の法案通過が株価を意識した政治姿勢に変わるはず、と思っていたら、早速、9月25日に黒田日銀総裁が首相官邸を訪問した。これで市場は10月30日の展望レポート発表近辺には、黒田バズーカ3を期待する。ワカッてるなあ。

米国の方でも第2・四半期の確報が出て、これは3・9%といういい数字。FRBイエレン議長が「私も9月に利上げしたかった」とスピーチで2回も言った。これなら現金ばかり持っていて債券も買わない株も買わないという運用担当者は上から怒られる。企業業績のいいものは買わなくっちゃ、という気になるだろう。

ダメ押しはあっても上昇相場へ

8月の「夏の嵐」は終わった。大きく下げたことは下げたが、信用取引の追証は過去の急落時に比べると比較的軽いと証券会社のベテランに聞いた。経験的に言うともう一回ダメ押しがあるだろうが、日経平均1万7400円近辺が底値と思う。10月か11月か。材料次第で多少は下回るかも。

もちろん臨時の補正予算は4~5兆円ぐらいの規模であるだろうし、介護関係の労働者がもっと働き甲斐があるような改革も、TPPもあるし。

日本郵政とゆうちょ銀行、かんぽ生命の公開で応募した投資家に利が出るのも大切なことだ。GPIFも三つの共済組合もまだ投資ワクは計4兆8000億円も残っているし、ゆうちょ、かんぽも買い手に参加する。

ヘッジファンドは11月の決算は先日の下げでメドが立ち、当分、少なくとも3,4月の間は仕掛けてこないだろう。

安倍首相がNY滞在中にジョージ・ソロス氏に会うというウワサは確かめようがない。しかし、かつてウオール街で、「バイ・マイ・アベノミクス」とやって大ウケした首相だ。次の上昇相場への助言をもらうことは十分あり得る。

2013年11月、当時のゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントのジム・オニール会長の「アベノミクスで円を売り、日本株を買え、これが唯一のグローバル投資戦略だ」という助言があった。当時の日経平均8664円、円は対ドル79円50銭。すぐこのオニール戦略に乗ったソロス氏が三カ月で90億ドルの巨利を挙げたことは有名だ。

私がソロス氏なら消費税の再増税は延期しろ、というが。法人税の増収といろんな勘定からの資金で。官僚の抵抗?前からじゃないか、ま、そこまでは云うわけないか。

今週の結論。

トヨタは買いだろう。一方、携帯の料金への圧力とスプリントの格下げとで、ソフトバンクは私の買いたくない銘柄になった。

映画のセリフから。テッドとジョンが歌う。

「皆で裁判所に行こう~ハイの状態でね」。

これは私が必ず観ているCSのスーパー・ドラマTVの「LAW&ORDER(法と秩序)」の主題曲に勝手な歌詞をつけたもの。犯罪が起こり捜査し犯人を逮捕し、起訴のあと裁判で判決が出るまでを1時間で見せる。1990年から続いている人気シリーズだ。この人気は犯人が必ずしも有罪にならないこと。

私の強気見通しが、無罪になればいいが。

私のこのブログでは市場見通しや時に銘柄まで。大変な数のノック数でうれしいが、どうぞご投資は自己責任で。

映画「TED2」とアホな日本の機関投資家(第793回)

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