映画「RRR」と中国の不動産バブル破裂のもたらす衰退。そして日本の新冷戦による復活(第1148回)

このインド映画は、時代と表題に意味がある。1920年の英国の植民地だった時代。

Rは①RISE(蜂起) ②ROAR(咆哮) ③REVOLT(反乱)。

つまりインドの独立を願った革命家2人を描いた作品である。
イメージ

今回この映画を取り上げたのは、1920年代の英国と現在の同国の状態を考えると、習近平主席の率いる中国が、将来、同じような運命を辿ると、私は考えているからだ。

折りも折。この11月22日は私が所属していた山一証券が自主廃業をさせられた日。

当時私は日本債券信用銀行にスカウトされていた。今にして思うと前回「ツキジデスのワナ」で述べたとおり、世界第2位で半導体でシェア70%を占めている日本を追い落とし、中国を代わりに上昇させるワナだった。
イメージ

結果、チャートが示すとおり、資産デフレが発生。土地と株で

1300兆の資産がなくなったのだ。加えて不動産関連の3業界に融資規制を行った。

株価は大暴落。土地も都心部では6分の1に下がった。株と同じ下げ幅である。

つれて銀行が不良資産に苦しみ、最終的には公的資金を兆軍位で注ぎ込むという技を使って終結させた。それでも「円高がひき起すデフレ、デフレが引き起す円高」の悪循環に苦しむ事になる。

この間、米国は何をしたか。

クリントン大統領は中国に1週間いたのに日本は素通り。

巨大な資金は、初め「世界の工場」として、次は「世界最大の市場」として投じられ、日本に代わって中国を第2位の国とした。

この間、台湾や中国などのように、単一政党の独裁から、複数政党の軍立による民主政治に移行する___と米国の指導者が見誤ったことが原因だった。

しまった、間違えた、と気づいた時は時遅し。

特に習近平時代になってから、米中対立はひどい。

今回の「新チャイナ・セブン」は、皆習近平の手飼いの子分ばかり。
イメージ

そこに不動産市場が前側のない不況に苦しんでいる。2022年4月から9月にかけて住宅新規着工面積は前年同日日40%減少。
イメージ

政権は住宅ローン金利の引き上げなどで手を打っているが、効果はない。

理由はカンタン、金融リスクの増大を中国市民が懸念しているからである。

2022年10月末の住宅着工面責は63億平方米であり、1平方米当たり1万元(約20万円)。30%(これでも実際の数字より低い)が回収不能とすると13.2兆元(26.4兆円)。日本の経験からみると、これでも低すぎるだろう。

日本のこれからの興隆は次回以降に述べる。円安が米国側のいわば「厚意」として認められたこと。日本に、ウラでは新工場をつくるのを押さえていたのか、ソニーと台湾のメーカーとの合併工場を熊本につくる事を認めるとか___。

ただし落とし穴が、ある。

米国は2023年前半はゼロ成長。中国はやはり対決に備えるのと、前記した不動産バブルの影響で成長率はかなり下がる、日本は相対的にいいが。次回以降詳しく分析する。

さて、最後にオマケを。それはベトナム株の買いである、

9月以降スキャンダルと銀行の取り付け騒ぎで、3割下がったが。

正常化にむかつている。ムーデイはベトナム国債の格付けを1ノッチ上げた。またヘッジフアンドを含む米国勢が買い始めた。それでもPERは10倍。大手の金融機関はみなベトナム専門の投資信託をだしている、ご研究を。

関連記事

今井澈のシネマノミクス

映画「オールド」と米国のアフガン撤退で地下資源獲得し有利になった中国の落とし穴(第1078回)

スリラーの鬼才M.ナイト・シャマラン監督作品の恐らくベスト 。秘境のビーチを訪れた数人の社会的エリ

記事を読む

今井澈のシネマノミクス

【初・中級者向き】映画「知りすぎていた男」と米中関税戦争と漁夫の利を得る日本

2019・5・19(第963回) ご存知のヒッチコック監督の名作で、ジェームス・スチュアートとドリ

記事を読む

今井澈のシネマノミクス

映画「オン・ザ・ハイウェイ」とJPX400採用銘柄
今井澂・国際エコノミスト

「オン・ザ・ウェイ」の主演トム・ハーディは先日「マッドマックス」で観て、今週は「チャイルド44」でも

記事を読む

今井澈のシネマノミクス

映画「雪之丞変化」と想定外の悪材料

  退院後、ドクターからは「自重しなさい」と云われているので人の集まる映画館は厳禁、

記事を読む

今井澈のシネマノミクス

映画「ドライビング Miss デイジー」と聞こえて来る世界不況の足音。本当かな?

映画「ドライビング Miss デイジー」と聞こえて来る世界不況の足音。本当かな? 2023・

記事を読む

PAGE TOP ↑