「仮名手本忠臣蔵」と石破政権の重大な欠陥、意外な「かくし玉」

2024・10・13(第1242回)

アマゾンより>

歌舞伎座で何回この名作を観たか。一寸想い出せない位だ。高師直が顔世御前に横恋慕してコトが始まるのが、私には一寸割り切れないが。

何で新政権の発足と歌舞伎と関係があるか。赤穂の地方大名に殿中のこまかいことが分からなかったように、今回の石破政権は対外、ことに安全保障の面からみて大変な欠陥がある。しかもマスコミや各シンクタンクで、これを指摘する向きが全くといっていいほど見当たらない。

国内の方は別表にまとめてある。岸田路線を継承していること。また表にある政策でも、首相は柔軟に変更していることは、ほめられていい。

さて、問題の日本の安全保障について。首相はこう提案している(所信表明演説では省略されてはいるが)。アジア版NATOの創設と日米地位協定の改定の二つである。

第一のアジア版NATOは、本家の欧州では加盟国への攻撃は全体への攻撃とみなす、という集団安全保障体制である(「USAレポート」1023回による)。

つまり、北朝鮮有事にも日本が参戦することになる。首相は「だからこそ、各地の紛争を阻止できる」と考えているのだが、現実的ではない。

かりに「北」が韓国に攻め入ったとする。自衛隊が韓国に援軍にいくと駐屯地では韓国の左派系がデモを起こし、トラブルになる。あるレベルを越えると南北朝鮮軍で自衛隊に攻めかかるということもあり得る。

第二の方はもっとむずかしい。首相は日米の安保体制を相互に平等にすると考えている。自衛隊を米国に駐留させるという案も考えているようだが、訓練を「してもらう」ということであれば、対等性が確保されるのか。

また米兵の犯罪についても、捜査の方法と問題がある。弁護士の同席を認めていないからだ。

米国側からみれば、立ち遅れている日本の司法制度を利用するのは問題が多い。私はこの安全保障問題はスタートから考え直すべきだと考える。

では、大したことが出来ずにごくごく短命の選挙管理内閣か、というと、意外な「かくし玉」があると私は考える。

1990年、石破氏は「金丸訪朝団」の一員として訪朝している。この金丸=金日成国家主席ともに故人になったが、その折、二人だけのサシで行った約束がある。後に小泉純一郎首相の訪朝、邦人の帰国という大変な事件につながった。

最近、石破内閣発足にあたって「北」は拉致問題がある限り、日本との交渉はしないという意思表示をしている。何かモヤモヤとした「次」が起こりうるという感じがある。

さて、終わりにひと言。今週からとりあえず半分、来週に半分。この作戦で次の銘柄を狙う。チャートで買い信号が出ている銘柄ばかりだ(いちよし証券の高橋幸洋さんのご協力いただいた。感謝!)

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