第5回:月利10%保証”の正体とは?儲け話の裏側を暴く

■ はじめに

「月利10%を確実にお約束します」
「元本保証で毎月配当」
──そんな“夢のような投資話”に、心を動かされたことはありませんか?

SNSやLINE、動画広告、セミナーなどで拡散されているこのような儲け話の多くは、高確率で詐欺または実態のない投資案件です。

今回は、その正体と見抜くための視点を解説します。


■ 月利10%の意味とは?

月利10%とは、1年で利回り213.84%(複利計算)に相当します。
それが保証されているということは、次のような前提を暗に含みます:

  • 毎月必ず値上がりまたは利益が出る
  • 元本割れや相場変動のリスクがない
  • どんな状況でも配当が出る

これは現実的にあり得ない前提です。仮にそんな投資があるなら、プロや機関投資家がこぞって殺到しています。


■ よくある「月利保証系詐欺」の手口

手口内容
SNS・LINEで勧誘「特別に招待します」とメッセージを送る
投資セミナーを装う高級ホテルなどで開催、プロ風の演出で信頼感を演出
高利回り・元本保証を強調「契約書もあるから安心」などと言う
出金できるのは最初だけ1~2回だけ配当があり、その後連絡が取れなくなる
MLM(ねずみ講)を組み合わせる勧誘すれば報酬が出る仕組みで拡散

■ なぜ騙される?心理的トリガー

  • FOMO(乗り遅れ不安):「今だけ」「限定」「あなただけ」
  • 権威性の誤認:「〇〇大出身」「元金融マン」などの肩書き
  • コミュニティの圧力:「皆もう始めてますよ」
  • 偽の配当実績:画像やスクショで利益が出ているように見せかける

■ 見分け方と防衛策

「月利保証」「元本保証」はすべて要注意ワード
金融庁登録業者かどうかを確認
契約書があっても安心しない(無効なケース多数)
出金実績を証明できるものを要求してみる
家族や信頼できる第三者に相談する(冷静な目線が重要)


■ まとめ

高利回りには必ず高リスクが伴います。
「儲かる」「保証される」話にほど、疑う視点が必要です。

投資の世界に「確実な利益」など存在しません。あなたの資産を守るのは、「知識」と「冷静さ」です。


次回予告

「SNSで投資アドバイスしてくる“親切な人”は本物か?」


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