「 基本の話 」 一覧
基本の話by前田昌孝(第37回、高利回り株投資の有効性)
2025/02/01 | 初級, 無料記事 マーケットエッセンシャル, 前田昌孝, 基本の話
少額投資非課税制度(NISA)のもとでは株式の配当収入も非課税になるため、配当に魅力がある好利回り銘柄への投資が人気を集めています。ただ、値上がり益も含めたトータルリターンでみると、本当に有利かどうかは長年、議論の的になっています。過去10年間の実際のデータをもとに検証してみましょう。 86社が利回り5%以上 分析の対象は2025年1月31日時点で東証プライム市場に上場している163
基本の話by前田昌孝(第36回、資産運用立国のカギ握るのは)
2025/01/01 | 初級, 無料記事 マーケットエッセンシャル, 前田昌孝, 基本の話
政府が資産運用立国の構築に向けて旗を振っています。2024年1~9月には少額投資非課税制度(NISA)の口座を通じて、13兆8000億円もの個人マネーが証券市場に入ってきました。しかし、資産運用ビジネスの関係者の表情はさえません。外国株を組み入れる低コストのインデックス型投資信託ばかりが買われて、国内の運用ビジネスは蚊帳の外に置かれているからです。 資産運用立国は2023年6月に閣議決定さ
基本の話by前田昌孝(第30回、配当利回りの意味)
2024/07/01 | 初級, 無料記事 マーケットエッセンシャル, 前田昌孝, 基本の話
再投資や課税の有無で差異 2024年から衣替えした少額投資非課税制度(NISA)では、成長投資枠を利用して個別株投資ができますが、この半年間を振り返り、市場関係者から配当利回りが高い株式が人気を集めたとの声が出ています。値上がり益だけでなく、配当も得られる点で、ちょっとお得な印象もありますが、本当でしょうか。データから検証してみます。 当たり前のことですが、AとBの2銘柄があって、株
基本の話by前田昌孝(第29回、株式分割の効果)
直近で72銘柄が株式を分割 2024年から少額投資非課税制度(NISA)が大幅に衣替えし、若年層が続々、株式投資に乗り出しています。企業のなかにはこうした投資家に積極的に株式を買ってもらい、株主層を若返りさせるため、株式分割に取り組むところも目立ちます。狙い通りになれば、株主数は増えそうですが、株価には果たしてプラス効果はあるでしょうか。 株式分割とは株式1株を複数の株式に分割するこ
基本の話by前田昌孝(第25回、オルカン一択で失うもの)
全世界の株式を組み入れるインデックス運用の投資信託が脚光を浴びています。少額投資非課税制度(NISA)を活用して積み立て投資をする場合に、第一選択の商品になっているそうです。確かに「長期・分散・積み立て」の趣旨に沿った理想的な商品のようにみえますが、何か見落とされていることはないのでしょうか。 <1カ月で純資産4500億円増> このインデックス投信の代表格は三菱UFJアセットマネジメ
基本の話by前田昌孝(第23回、「辰年高い」は本当か)
2023年の株式相場もあと1カ月を残すだけとなりました。来年の相場を占う話もちらほら聞こえ始めてきますが、十二支に絡んだものとしては「辰巳(たつみ)天井」という兜町の格言があります。あまり合理的な根拠はなさそうですが、相場の変動にはアノマリー(根拠のない経験則)も付き物です。過去の実績を点検してみます。 <6回の平均で28%の上昇> 何はともあれ、戦後の日経平均株価の変動の実績を振り