「 岡部陽二 」 一覧

日本株投資にはアクティビスト情報を有効に活用しよう

最近頓に話題となってきた「アクティビスト」は日本語では「モノ言う株主」と訳されてきた。株主である以上、会社の業績向上を願って発言するのは当然のことである。 ただ、個々の発言に会社が耳を傾けてくれることはないので、一定程度の議決権を集めて、経営陣に利益還元強化や経営体質改善、さらには不採算部門の売却、M&Aなどを強く迫るのがアクティビストの特徴である。 これらの要求事項は個人投資

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GDP4位転落、日本がドイツから学ぶべき教訓は?

日本のGDP(2023年)がドイツに抜かれて、世界3位から4位に転落したというニュースが本年早々に注目を集めた。ドイツの人口約8,470万人は日本の2/3である。つまり、日本よりも人口が32%も少ない国に抜かれたのである。(図1)   メディアの報道でも「残念」とか「遂にここまで来たか」といったコメントが見られた。日本が今取り組むべきは、順位が逆転した真因を突き止め、

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新「私的年金」DCで資産形成の加速を急げ

  本年1月、旧来のNISAが改定されて、資産形成に現実的な奏功が見込める「新NISA」がようやく発足した。運用金額の枠が増え、運用期間も恒久化された。英国に16年遅れはしたものの、個人の資産形成を政府が税制面から支援する制度として定着するものと見込まれている。 しかしながら、NISAは個人が任意に行う投資を支援する証券貯蓄の仕組みであって、老後の生活を護る社会保障の根幹とな

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米国債投資の好機は今かも

農林中央金庫(農中)が「外債投資」で巨額の損失を被った。本年度決算は7,880億円の最終赤字見通しとなり、出資者であるJAなどに資本増強を求めたという。これは、連結純資産が2年間で4割近く減る経営危機である。その原因が「米国債投資の一本足打法にあった」というニュースには、金融のプロも理解に苦しんでいる。 いっぽうで、対面営業の証券会社の多くは、富裕層向けに超長期の米国債を重点的に販売している

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ETF(上場投資信託)の功罪を斬る ~ETFは資産形成の水先案内人となり得るか

本年初に発足した新NISA(少額投資非課税制度)が個人投資の世界に新たな潮流を生んでいる。本年1~5月の投資信託(投信)などによる海外への投資は5.6兆円超の買い越しとなり、昨年通年の4.5兆円を上回った。これを牽引したのは、通称「オルカン」など、全世界株式や米国株などのインデックスに投資するETF(上場投資信託、Exchange Traded Funds)であった。 このような潮目の変化が

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止まらぬ「円安」、いつまで、どこまで進むか

円相場が、歴史的な円安圏内で乱高下を繰り返している。 4月末の植田日銀総裁の発言が円安容認と受け止められて160円をつけ、直後は政府・日銀の介入が相次いで153円台となり、その後の動きもめまぐるしい。直近の円安急伸は米国の金利引き下げ時期の後退に起因してはいるものの、その根底には日本経済の競争力低下による通貨価値の下落という真因が横たわる。 そこで、ドル・円相場の先行きの見通しについて

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「同意なき株式買収」時代の幕明けで 日本企業は成長のスピードを早めるか?

日本株はここにきてようやく長い停滞を抜けた感があるが、米国と株価推移を比較すると、言うまでもなく成長のスピードには決定的な差がある。 この差をつくっている決定的なものは「M&A」、企業買収ではないかと思われる。友好的な買収・合併は増えているものの、「同意なき買収」が排除されてきた日本の企業風土にも問題が潜んでいるのではなかろうか。この点に絞って考察してみたい。  

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