伊藤稔の目
割高さはない米国株、停滞長引く日本経済
日本経済新聞2014年10月22日夕刊に日本個人投資家協会の伊藤稔副理事長がコラム「十字路」を寄稿しています。世界的に金融緩和による株価上昇が踊り場を迎えた現状を読み解いています。
要旨は以下の通りです。
- FRBが資産バブルの発生を防止するため金融引き締めに舵を切ろうとする一方、ECB(欧州中央銀行)や日銀が一段の金融緩和に傾かざるをえなくなるとなれば、資本市場に混乱を招く恐れがある。
- 既に米国株は9月末以降、調整色を強めているが、株価に割高さはみえず、大幅に株価が続落するリスクは大きくない。
- 一方、日本経済の方が停滞が長引いており、なかでも個人消費が振るわない。7~9月期のGDPの伸び率は首相が消費再増税を安心して決められる高い数値はならない見込みで、株価下落が続けば消費増税はますます難しくなる。
(了)
関連記事
-
-
映画「JFK」とトランプ暗殺未遂と今後の米国の対外政策(とくに円の対ドルレート)。長期上昇相場を支えるわが国の新NISAにも注目
2024・7・21(第1230回) <huluより> オリバー・ストーン監督・
-
-
【初・中級者向き】トランプ支持基盤が下落 「何か」が起きる2月
女優グレン・クローズが本年度のゴールデン・グローブ主演女優賞を獲得した話題作が公開され、さっそく観た
-
-
再び歴史的高値更新に向かう金への投資と私の一生(第1021回)
私を支えてくださっている方々のおかげで、仕事をずっと続けながら最晩年を迎えることができている。8月
-
-
【初・中級者向き】ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」とトランプゲートと森友
2017・4・2 ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」は私の大好きなピアノ曲。ロシア独特の憂鬱で
-
-
映画「そして僕は途方に暮れる」と大方の大弱気2023・1.26(第1156回)
映画「そして僕は途方に暮れる」と大方の大弱気。指標の示す先高とW・バフェットの選んだ日本株
- PREV
- 資産の数値が表すものとは?
貸借対照表を読み解く② - NEXT
- 理事長 長谷川慶太郎よりご挨拶