【初・中級者向き】「E.T.」とトランプ大魔王と投資作戦

 

2016・11・13

スティーブン・スピルバーク監督のSF傑作で、EXTRA―TERRESTRIAL=地球外生命体の名称で、1982年当時日本でも米国でも最大のヒット作となった。

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アメリカのとある森に宇宙船が着陸し、宇宙人が数人でてきたが、何者かが着陸したことを察した人間が接近。宇宙船は離陸するが遠くにいた宇宙人一人が地上に取り残される。

ここから先はご存じだろう。父親が愛人と去ってしまって動揺しているママ、兄と幼い妹の間でひとりぼっちの主人公エリオットが宇宙人と遭遇する。そして宇宙人は一家と仲良くなってゆく。一方、科学者たちはかくまわれていることを察して連れ去るが、宇宙人は死んでしまう。

死体は冷蔵されるが、そのせいで宇宙人は蘇生しエリオットたちは科学者から盗み出し、自転車に乗せて逃げる。自転車で空を飛ぶシーンの美しいこと!(あの自転車は日本製です。また原案は「ドラエモン」です。ご存じ?)

ヘッジファンドのショートカバーで市場が動いた

トランプが勝った。日本では「未知との遭遇」だと騒ぐ。E.T.に初めて会った少年のようだ。

たしかにこの人は何を言い出すか分からないし、日本との関係ではTPP反対、日米安保条約をひょっとすると破棄―と不安に。だから大幅に株は下げ(9日)、その日のNYダウの上昇をみて上げた。安倍首相の17日の会談で不安は少なくなったが、円レートの方も一時円高で101円台に振れ、その後106円台。両方ともジェットコースターのようだ。

ヘッジファンドが円買い日本株売りをしたのが9日、その夜NY株は先物で700ドル安だったが寄付きがしっかりだったので、慌てて買い戻し。要するに株も為替もショートカバーで動いた。(株の方はGPIFや日銀の買いが入るが)。リスクオフの世界でニューマネーが入ってくるわけがない。

ドル高の理由、まだ日経平均が下がる理由

日経平均に話を絞る。ここ何ヵ月もの広義の持ち合い相場で、一ぺんは大きく下押さないと上へ相場は行かない。もう一度、何か起きて駄目押しを入れて1万5000円台の上の方で止らないと私は確信が持てない。

それでも、トランプ大統領の誕生でドルが反発に転じた。と強気の方はおっしゃるかも。

シティグループ証券の高島修さんによると「シティFXポジション指数はヘッジファンドなどの米ドルのロング、と円ショートがさほどたまっていなかった。一方、長期投資家がトランプ・ドル安リスクをヘッジしたまま11月8日を迎えた。第三に日本の輸出企業のヘッジ比率の正常化がようやく終了。」などドル高要因を列挙している。為替からリスクオンに変化する例はあることはあるが少ない。

マーケットの早トチリ

私の結論は、選挙前に懸念されていた数々の不安は、まだ何一つとして解決していない。ところがマーケットは早トチリして、トランプとその政策の明るい部分だけを拡張解釈している。

どこかで、それ見たことかという何らかの事件があった場合、ドル価値も株価も「調整」する。すぐに年末1万8000円とか9000円とかの楽観論は同意できない。

大和総研の11月9日付の緊急レポートで「トランプ・ショックでリスクオフによる世界的な株安と急速なドル安の動きを警戒すべき」とした。また「米国GDPの1%低下、リーマンショック級の株安、円高を想定した場合、日本の実質GDPは0・71%押し下げられる」とも。

BREXITの例を見てもいったん底入れしてまた下押す。これも大和の木野内栄治さんは下値メドとして1万5000円台を下値イメージとしている(11月9日付)。

「地位は人をつくる」か

私は11月19日に渡米し、1週間で帰国。その間に現地でいろいろと取材してきます。

来週はこのブログはお休み。ボイスメール「相場のウラ読み」の方は週末にお届けします。

ともかく米国の高級官僚3000人がオバマ→トランプの政権交代で職を失う。また米大手メディアの幹部、民主党系シンクタンクの人たちも混乱しているはずだ。一種の地殻変動だから。

今回は映画のセリフでなく、TVで私が感心した石破茂さんの発言を。

「小泉純一郎さんが政権をとるとき、自民党をブッつぶすというセリフで総裁選に勝った。総理になったら組織をまとめるのに全力を挙げた。『地位は人をつくる』だよ」。

トランプも勝利宣言のスピーチは“らしい”ものだった。トランプのホームページのこの人の公約は現実になるか、どうか。おっかないことがずい分と書いてあるが、バカじゃないからほどほどに止めるだろう。現にヒラリーを告発しジェイルに、と叫んでいたが、もうその気はないようだし。

「E.T.」とトランプ大魔王と投資作戦 (第852回)

今井澂(いまいきよし)公式ウェブサイト まだまだ続くお愉しみ

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