【初・中級者向き】映画「リメンバー・ミー」と安倍首相と米中貿易戦争と投資チャンス
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マーケットEye 今井澂, 今井澂のシネマノミクス
2018・4・15
この作品は先日のアカデミー賞で、長編アニメ賞と歌曲賞を獲得した。感動的な秀作と評判がいいので、春休みが終わって学校が始まってようやく観たがまだ満員。ディズニーとピクサーの組み合わせはやはり強力だ。私は家族愛のところで涙した。おすすめの一本だ。
10月31日のハロウィーンはメキシコでは「死者の日」と呼ばれ「オフレンダ」という祭壇をつくる。あの世から帰ってくるご先祖様が迷わないよう、香りの強いマリーゴールドを敷き詰める。まあ日本のお盆だ。
メキシコのある街で、ミゲルという少年がいる。ギターの天才だが、なぜか家族は音楽をいやがり演奏はもとより聞くことも許さない。
ミゲルは伝説のスターのデラクルスにあこがれていた。死者の日に開かれる音楽コンテストに出場するつもりで、デラクルスの霊廟にあったギターを手にし、弾いたトタンに死者の国に迷い込んでしまう。
偶然出会ったヘクターという陽気なガイコツの助けを借りたが、その後の冒険と真実が想像以上の速さで展開してゆく。
世界大不況の心配無用
私の講演会でぜひセンセイのご意見を、と言われるテーマが「安倍さんは大丈夫ですか」と「貿易摩擦で保護貿易主義のため世界大不況になりませんか」の二つだ。
私は両方ともご心配いりませんよ、とお答えしている。この映画のヘクターのように。
まず安倍さん。「青木ルール」という政権維持のメドがあって、内閣支持率プラス自民党支持率が50%以下ならレッドカードで内閣は即退陣、野党転落の危険性もある。70%以下はイエローカードで首相辞任、となる。
現在安倍内閣支持率は4月9日発表のNHK調べの38%、自民党支持率は35・4%で合計73・4%。
その後の加計問題の進展もあり、今週の金、土で行われる朝日新聞などの調査が注目されるが、国政選挙があるわけじゃない。7,8月の支持率が自民党総裁選とのからみで重視されるだけだ。
外国人が買い越しを始めた
また4月17,18日のトランプ=安倍会談では米国側は「拉致問題を北朝鮮との議題に取り上げる」とした。キチンとトランプさんは援護射撃してくれている。TPP復帰への検討も同じだろう。シリア攻撃騒ぎは「北」へのオドカシだろうか。
なにしろひところ、米国憲法修正第25条第4節による「合法的クーデター」で閣僚など23人の半数近くが大統領解任賛成派。トランプさんとしては落ち着きのなかったはずだ。
ところが、ご存知の閣僚、補佐官たちの続々解任で、もはや過半が留任賛成派。これで自分のクビの心配がなくなり、面白いことにラスムツセンの世論調査は4月6日に51%その後も50%と2か月で7~8%上昇。これじゃあ、シンゾーを助けたくもなるはずだ。そして日米、米朝のあと安倍さんが日朝会談で拉致被害者を連れて帰れば、支持率なんて(朝日、毎日はガッカリすること必至だが)急上昇に決まっている。
外国人投資家は、そこらを読んで、11週間売り越した後、2週間連続して買い越した。
第2の貿易問題。
始めの鉄鋼、アルミの関税引き上げの方は、2月に来日したペンス副大統領が「大丈夫、エイキョーないよ」と言ったとか。
それは品目別に交渉に入ると、日本製でなければならない製品が多く入るので、例外扱いにするから、実質的に痛いことにならない、と、いう意味だったらしい。
そりゃそうだろう。この手の貿易がらみの問題の根源は、巨大な中国の対米貿易黒字に決まっている。じゃあ知的財産の方は?これも大丈夫なんです。
貿易戦争が決着したら上がる銘柄
順を追って説明しよう。4月3日、USTRは通商法301条に基づく中国の知的財産の侵害に対する制裁関税を課すと発表した。1300品目、500億ドル。
これに対し中国は報復として、米国の大豆、自動車、航空機など106品目に25%の追加関税を課すと発表した。500億ドル。
すわ大ごと、と騒ぎになり、つづく4月5日のトランプ大統領の「1000億ドルの対中制裁追加を検討中」のツイッターが騒ぎを拡大。6日のNYダウは572ドルの暴落となった。その後も日中の電子部品株。NYでは情報技術セクターの株価が直撃を受けて下がっていた。
今週、日経CNBCを観ていたら「安川電機はなぜ上がらないのか」をキャスターが分析していた。実際は米国のある運用技法のサービス会社が「トレード・ウォー・バスケット」をつくり、日本では、安川、オムロン、キャノン、村田製作所などが入っていた。そこで外人、特にヘッジファンドが売っているのだが、そこらの説明はイマイチだった。
それじゃあ貿易戦争が終われば、あの銘柄は上がるの?そうなんです。この戦争はトランプの勝ち。なぜって?500億ドルまではオアイコだが、1000億ドルの追加、といったのは、米国の対中輸出は1300億ドルだから。まさか800億ドル追加、なんて習近平が言うはずないものね。
すでに米中間で問題となっていた、対中投資の外資の過半出資は、習近平主席が4月8日に、容認した。「ヒット・アンド・ディール」が効いている。
月末には米国代表団の訪中が決まっている。懸案事項の多くを中国側が容認、手打ち、となるだろう。
そのころには日本の電子部品株で5%以上3月下旬から下がっていた銘柄は「買い」になる。
映画の中の「リメンバー・ミー」の2番。「リメンバー・ミー 遠く聞こえるリメンバー・ミー ギターの音色はやさしく見守り包み込む また抱きしめるまで リメンバー・ミー」
私はよく人様にやさしいといわれるが、存外ガンコで、そこらはちっともやさしくない。ことし夏まで買い、という見方は変えない。
映画「リメンバー・ミー」と安倍首相と米中貿易戦争と投資チャンス(第905回)
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