映画「一度も撃ってません」と四連休内に週明けの売り仕掛けをたくらむ投機筋、バイデン認知症説 (第1022回)

 この何か月、映画館を断っていた私。ついに禁断症状が発生、夢にまでスクリーンが出るに及んで決意した。妻の猛反対を押し切って、従前から見たかった作品にした。これが「一度も撃ってません」だ。

 理由はカンタン。落ち目の作家、元ミュージカル界のスター、ヤメ検。全盛時には華やかでも、現在が世間から忘れられた人間ばかり。主人公みなが潰れそうな場末のバーに集合というのも気に入った。セリフにも「忘れられる悲しみ」とか「私のことを覚えている人がまた減っちゃう」とか、私には印象が残った。

 74歳の小説家市川(石橋蓮司)は、かつては純文学小説作家でヒットも出たが、今はまったく売れない。妻(大楠道代)の年金で細々と暮らす。ところが零時になると市川は一変、バーに行ってヤメ検(岸部一徳)や元スター(桃井かおり)などと徹夜で飲む。

 貧乏人の主人公が、なぜ、毎夜バーで一晩中飲めるのか。実はヒットマン(妻夫木聡)を知っており、殺しを仲介して手数料を稼いでいた。そのせいで、零時になるとトレンチコートにソフト帽、サングラスで決め、昼の情けない老人の姿からダンディでハードボイルドな姿に変身する。

 昼と夜とで主人公がガラリと変わる。(昼は「市川」だが、ペンネームは「御前零時(オマエレイジ)」)。

いま私に入っている投機筋の情報は次のとうり。

夜間でも取引できる日経平均先物を大幅に下落させて売り仕掛けし、翌週月曜の下落時に買い戻す、という作戦だ。

 明確な上昇期には、この売り仕掛けは実行しにくい。7月中は月曜は13・20ドル上昇。これが久々に四連休を狙って、シンガポール市場を使って、夜間に437円安(日経平均24日引け値比)。これで月曜に下げたら、そこで買い戻し。オモテの日経平均の動きだけを見ていると、間違いやすい。

 (ついでに。オイルマネーの売りは月初に出ることが多い、とか。真偽は証券会社に聞いてください。余分なことですが。)

 オモテに出る情報とウラと違ういい例は、米中間の関係悪化。領事館の閉鎖とか、原子力空母を3隻、中国近海に置く(インド洋を含めると4隻)。

 これを私が聞いているストーリーで解釈する。

 始まりは2017~18年の中国によるアップル、マイクロソフトの大連の下請け工場におけるスパイチップの埋め込み。これにより米海軍の演習や技術開発が、中国軍に筒抜けになった。

 特に軍事的に重視されたのが、多数のドローンによる空母への攻撃。米海軍が100基のドローンで実験に成功した半年後、119基が成功させた中国。

 空母が実戦に使えなければ、米国の軍事的優位は失われる。そこで2018年10月ペンス副大統領の対中警告は、一種の時間かせぎ。ドローン対策に総力を挙げたのだろう。

 これが去る1月、対策完了。(小さな記事だったが)。

 これで米海軍の優位が再確立。そこでインド洋の一隻を含めると計4隻が中国近海に駐留。そこで選挙との兼ね合いもあるが、対中強硬姿勢に打って出た。

 効果はテキメン。トランプ公認のラスッムッセン調査によると、6月末比で7月24日現在、支持は43%から49%に上昇。アンチトランプのほうも、55%から49%に6%下落。

 なるほど、これでポンぺオ国務長官が、中国共産党と習近平国家主席を攻撃できるわけだ。

 これもついでに。バイデン候補はTVなどに出るたびに、同じ失言や過ちを何回も繰り返している。米有力世論調査機関のゾグビー社によると55%が「認知症の初期段階にある」と回答した。

 ごく2例。6月下旬ペンシルバニア州の集会で「米国で新型コロナウイルスで1億2000万人が死んだ」と述べた。当時12万人。

 またアフガニスタン戦争視察の体験を何回も細かく述べているが、実はバイデン(当時の)副大統領は同地に行ったことはない。

 そこで9月29日、10月15日、10月22日の二人の大統領候補のTV討論会が注目されている。ここでバイデン氏が、認知症臭い行動、発言をすれば、一挙に当選される確率は低くなる。

 私は別にバイデン反対ではない。米国民主党そのものが、親中、親労組(とくにバイデン氏は最大労組のUFLCIOの終身役員)なことが、日本人として不安感を持っているだけだ。

安倍さんもキャロライン・ケネディ元駐日大使を経由してバイデン氏につないでいるようだが、同氏の息子や民主党幹部が親中で利権があると噂されている。トランプ並みにはゆくまい。茂木さんがやれるかどうか。

 ではイマイさん弱気?とんでもない!超金融緩和で業績回復期待があり、ポストコロナ時代、5G到来などで魅力的な銘柄が多い。対中覇権戦争で中国メーカーが自由諸国から締め出される半面、風が吹けばオケ屋が儲かるとの例え通り、利益を得る企業が出る。私にはごく当たり前のこととして映る。とりあえず従前から注目しているNEC、富士通を勉強していただきたい。

 映画のセリフから。市川が言う。「だから、夜が来るんだ。病気にならないように」。ウラつまり夜だけもいけないが、ヒルだけですますのはなおダメ。お気をつけて。

関連記事

今井澈のシネマノミクス

【初・中級者向き】映画「アラビアのロレンス」と私のNY出張報告

2016・12・4 映画史上に残る傑作中の傑作。デビッド・リーン監督のこの作品を見たこ

記事を読む

今井澈のシネマノミクス

映画「殿、利息でござる!」と私の日経平均4万円説の背景(第1113回)

日本映画としては珍しい金融問題を取り扱った作品。中村義洋監督で、瑛太と妻夫木聡が主演。磯田道史さん

記事を読む

基本の話by前田昌孝(第17回)

<あと8000円、近くて遠い> 日経平均株価は5月に入って3万円台を回復し、30日には200

記事を読む

JAII 投資セミナー 10月25日(水)株式投資&仮想通貨セミナー のご案内

JAII投資セミナー 『激動の世界経済~投資チャンスを見逃すな!(後期) 10月』 のご案内

記事を読む

投資の羅針盤
リッキャップCBで株主還元促進を

日本個人投資家協会 副理事長 岡部陽二 「リッキャップCB」と呼ばれる転換社債を発行する企業が増え

記事を読む

PAGE TOP ↑