ステファン・ツヴァイク「歴史の決定的瞬間」と、トランプ大統領のコロナ感染 (第1032回)

 本題に入る前に、例の東証システム停止の件について、これは「事故」ではなく、某国の「脅迫」と考える。もちろん、お隣の大国のことだ、と私は推測する。

 現代の戦争は、昔のような戦車やミサイルではない。電磁波を使って、信管まで止める。この国は米国と対立。日本は駐在している企業が続々と脱出計画を発表し、指導者は苦境にあった筈。日本の新首相に、オドシをかけ、これ以上米国側にスリ寄るのは止めろ。さもなくば、もっと影響の大きい設備をストップさせるぞー。というワケ。お分かりかな。

 では、今回。トランプ大統領のコロナ肺炎ウイルスへの感染問題に移ろう。

 私が驚愕した数字を示そう。トランプ氏への信任指数だ。ラスムッセンというと、同氏寄りの数字を出すので有名。ところが―。

 2020年9月18日 プラス4% これが21日 ゼロ、さらに22日 マイナス2、28日のNYタイムス報道でマイナス11。コロナ感染の報道があった10月2日はマイナス12。

 たった2週間で16ポイント悪化した。幅もレベルの少なくともこの4年間で最大の悪化、である。

 特に9月18日に44ポイントだった「strongly approve (トランプ熱烈支持)」は、9ポイントもダウン。

 双日総研の吉崎さんによると「コロナにかかるようならオレたちのトランプではない」ということになるのかな。ともかく、非常に強固で、多少のスキャンダルには動じなかったトランプ支持層がギブアップし始めた、とも読める。

勿論、ホワイトハウスの発表どうりの軽症なら、人気再燃。以前以上の支持になろう。

 さて、そろそろ株の話に入る。

今のところ未確定材料が多すぎるが、やはりその前に他国の実例から述べる。

 国のリーダーの感染例は結構多い。ブラジルのポリソロナ大統領、英国のジョンソン首相が有名だが、アルメニア、ベラルーシ、グアテマラ、ドミニカ、リビア等々。

 とりあえずブラジルと英国を見ると、レアルとポンドは一時的に急落し、株式市場もやはり同様に下落。しかしトレンドとして変動を起こすような大幅なものではなく、」せいぜい2週間で株も通貨も回復した(数字は省く)

 今回の下げは「パニック売り」という言葉にふさわしい。NYダウは先物が一時620ドル安だったが、買い戻しで150ドル近辺の安値。

 穀物や非鉄金属、金、仮想通貨など、一斉に売られた。これも株式同様下げすぎには買いが入って多少戻して終わった。

 やはり週末の米国労働統計の16万6千人が効いている。失業率の7・9%と0・2%加工も好材料だし。

 第2回目10月15日の両大統領候補のTV討論会まで11日間のみ。。トランプ氏が出席できなかったらーと誰もが考えるが、TVを見た限り、防護壁はないし、バイデン候補も感染するケースも、ないとは言えまい。

 つまり、あと11日は「お休み相場」つまり形勢が明白になる迄は、投資家の大部分は売りも買いもやらない。私のアドバイスは「押し目買い」。この一語につきる。ねらい目は超値がさ株がいい。

 では、イマイさん、表題のなんだか面倒くさい表題の本はなぜ取り上げたの?と聞かれそうだ。

 実はこの本は数多くの歴史的に見た決定的な瞬間を書いている。多数の例を挙げているので、一部を列挙しよう。①太平洋の発見②ビザンチンの占領。③ナポレオンのウオーターローの敗戦④レーニンの封印列車、などなど。

 私は、万一バイデンが勝てば米中覇権戦争で中国が勝利すると観ており、後世から見れば、ウオーターローのナポレオン的敗北に近いと考えている。

勿論そうなってほしくない。本心を言うと、アンチ・カマラ・ハリスが今回も隠れトランプになり、トランプ勝利と考えている。

2016年にはアンチ・ヒラリー・クリントンが、その役割を果たした。前例はある。

 終わりに。ツヴァイクの著作は数多いが、「ジョゼフ・フーシェ」が面白い。岩波文庫で買いやすいこともあり、ぜひ一読をおすすめする。


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