映画「エルヴィス」と日経平均4万円を支える2本柱。そして私の強気。 (第1124回)
エルヴィス・プレスリーは私と同じ1935年生まれ。
「ハートブレイク・ホテル」を初めてラジオで聞いたときの鳥肌立つほどの感動を私は忘れることが出来ない。
1956年のヒットだから、プレスリーも私も21歳。
この年の米国の国民的バラエティ「エド・サリヴァン・ショー」に出演して(計3回)人気はさらに拡大した。
今回の「エルヴィス」で、私はマネジャーのパーカー大佐が、なんと収入の50%をフィーとして搾取していたことを知った。
この人が米国国籍がないため、エルヴィス・プレスリーは米国とカナダだけしか公演できなかった。ひどい男だ。
私が歌手としてのプレスリーに感心していることがある。
激しいロックンロールはお家芸だし、ビートルズにも影響を与えた。
しかし私は「ラブ・ミー・テンダー」や「愛さずにはいられない」などの優しく心に訴えるバラードの巧みさにも、魅力を感じる。
つまり、2面性だ。
私は今後、3、4年の間に日経平均4万円を達成すると信じている。
第1はインバウンド需要、第2はエレキ中心の国際競争力回復。
これを支えるのが円安ドル高とゴールデン・サイクルだ。
まず、インバウンド。2019年には4.8兆円あった収入が、2020、21、22(前半)まで停止した。12〜3兆円。周囲の人に聞いてもいい話がないのは、この収入ダウンのせいだ。
この間に円は、対全通貨で26.4%、対米ドルで29.4%下落した。マクドナルドのビッグマックは日本では390円だが米国では780円。
外国人観光客にとっては、夢のように安い世界が出現している。
チャートに示した通り、旅行・観光では世界一のわが国が、安い物価と並んで、2019年以上のインバウンド需要があることは確実。コロナ感染の今後の情勢は不明だが、まああとせいぜい1年か2年で見通しが明るくなるだろう。
米国は明らかに、インフレ対策としてのドル高政策に入った。同盟国としての日本への重視も加わる。これはこのブログで何回も述べた。
円高要因は、対ロシア封じ込めるための原油を含めたエネルギー価格の下落。それにインバウンド収入の増加による景気上昇。
これを支えるのが、嶋中雄二さんの説く「ゴールデン・サイクル」だろう。
ゴールデン・サイクルとは図の通り。
短期、中期、長期、それに越長期の景気上昇の重なる時期。
嶋中さんは、「2023年から2025年までがこの時期」としている。
具体的には、DX、ロボットなどへの投資、2025年の大阪の関西万博、2027年のリニア中央新幹線などが日本経済を支える。
では、なぜ4万円なのか?
これは次週に。銘柄も。
関連記事
-
基本の話by前田昌孝(第14回)
<SMBC日興証券事件の本質> 「相場操縦事件」として報じられているSMBC日興証券の不正取
-
日本は「ROE最貧国」から脱出できるか?【下】
日本個人投資家協会副理事長 岡部陽二 これまでは、わが国では「自己資本比率が高く、借金が少ない企業
-
映画「鵞鳥湖の夜」と私の「それでもトランプ」説(第1033回)
久しぶりに妻の渋い顔をヨソに有楽町まで足を延ばしてこの作品を観た。「浅田家!」の方は文庫で原作(
-
映画「ブリッジ・オブ・スパイ」と長期化する米中対立と日本株
今週は来春公開のアカデミー賞候補とやらの試写会を2本。リドリー・スコット監督、マ
-
【初・中級者向き】映画「海賊とよばれた男」とトランプの栄光と転落
百田尚樹氏の小説は出光興産の創業者・出光佐三氏の一生を描いた長編で、400万部を超えるベストセラー。