映画「ジャイアンツ」と原油価格の予想。それに、日銀新総裁による金融緩和はいつまで続くか2023・2・19 (第1160回)
1956年の作品。主演はロック・ハドソン、エリザベス・テイラー、それにジェームス・ディーン。監督のジョージ・スティーブンスにはアカデミー監督賞が贈られた。

エドナ・ファーバー女史が12年かけて書いたベストセラーの映画化。ひと言でまとめるのは不可能だが、印象的な場面のひとつが、牧童のジェット(ジェームス・ディーン)が原油の採掘に成功して油まみれの身体で喜ぶシーンだ。(ここまで書けば、映画と原油との繋がりが理解していただけるだろう。)

さて、原油価格の予想はチャートを見て頂きたい。
日本総合研究所のものだが、11月に90ドル台。しかし同研究所は「揺れを伴いながら80ドル前後」を予想している。(理由は後述)
一方、ニッセイ基礎研究所は「WTIベースで65〜85ドル」と予想している。
さて、理由である。
日本総研は、世界景気の減速懸念が強く原油価格の減少が意識されやすい展開。
しかし、
①中国のゼロコロナ政策の緩和
②OPECプラスの減産スタンスの継続
③米国の戦略石油備蓄の買い戻しを巡る思惑
などが相場を下支えする、見込んでいる。
ニッセイ基礎研の方は、制裁を受けるロシアの生産減少も下支え要因のひとつに上げている。(この業界で知らぬ人のない経産省の藤和彦さんも、この点を挙げていた)

昨年12月、ロシアのノヴァク副首相は「価格上限措置(1バレル60ドル)」に対意するため日量50万〜70万バレルの減産を示唆した。
一方、インドや中国などの対ロ原油輸入はかなり活発で、とくにインドが値を叩いて巧みに行っており(藤さんの話)、2月上旬現在、ロシアへの打撃は少ない。

それもあるのだろうが、米国の先物市場で投機筋の売り玉は売り買いトントンに近いところまで減っている。
予想される収益の低さを物語っている。
さて、日銀新総裁について、リクエストもあり、一言コメントしたい。

大和証券のチーフテクニカルアナリストの木野内栄治さんが「とりあえず内外からのアタックを封じた」としている。
言うまでもない。海外投機筋からの日本国債売りの封じ、である。
海外からの評判は高い。高名なFRBウオッチャー記者が「スタンレー・フィッシャー氏の指導を受け、バーナンキ氏のクラスメート」。財務長官のラリー・サマーズ氏も「日本のバーナンキ氏」とした。
私も(木野内さんも) 就任後1年は緩和姿勢を維持する。イールド・カープ・コントロールを止めるときは突然だろう。
私は新総裁はETF買いを止めめる時は、資産倍増プランで国民に売却(利益つきで)する措置が決まってからと観る。
さて、投資作戦。先週と同じ。もう少しガマンして下さい。
今はヨーイ、のところです。ドンは私の「相場裏読み」(ボイスメッセージ)でやります。
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