「ほぼカマラ」に終わった大統領選討論会。新時代に入る米国の政治。2035年まで続く日本の好況

2024・9・15(第1238回)

9月10日のディベートを観た。トランプ前大統領の笑顔が全くというほど無く、代わりにカマラ・ハリス副大統領の笑顔が目についた。

ディベート以前と以後とで、カマラ旋風が起きたことは明白である(%)。

NHKより>

ディベート以前   ディベート以後

ハリス      39       44

トランプ     43       40

ただ、経済的な運営はどうか、という見方からは依然、トランプ有利は変わらない。要注意である。司会者でも「トランプは防戦一方」と評したのだから、ディベートでカマラ・ハリス有利に進んだことは確実である。

そこで私が想起したのが9月4日付のフィナンシャル・タイムズ紙の記事である。

「トランプ敗北なら米国政治が20~30年にわたって安定」という見出しである。

同紙のいう通り「安定する」といっても「ルクセンブルクになる」という意味ではない。「二極化はつづく」。

トランプの「スター性」「無能だと思われていること」などを武器にして、有権者たちの支持を得ることができた、ということである。

同紙もいうように、「トランプが大嫌いな保守派の多くは、カマラ・ハリスに一票を投じることに消極的」である。

従って私は「ほぼカマラ」で「カマラ確実」とはまだまだ書けない、今回のテーマは前回のこのブログに書いた通り「中国が衰退するから、代わりに日本が興隆する」というロジックは、私自身も認めるが、たしかな確率ではまだない。

<出所:嶋中雄二の景気サイクル最前線(No.17)岡三証券>

<出所:嶋中雄二の景気サイクル最前線(No.17)岡三証券>

しかし畏友嶋中雄二氏が指摘する通り中国は明らかにコンドラチェフの波動が下り坂である(もちろん日本は登り坂)。

前回も申し上げたが、不動産バブルひとつをとっても容易でない。やはり中国の国運の前途は暗いと思う。

反面、日本は年を経るごとに明るい。嶋中さんは「2035年までは明るい」とのご託宣である。

では皆さん、GOOD LUCK!!

★新刊発売中!★

『日本経済大復活 GOLDEN CHANGE』(Gakken)

(今井澂著、216ページ、税抜き1600円)

2024年からの日本経済は「ゴールデン・チェンジ」と呼べる大変化を遂げ、半導体やインバウンドを牽引車に成長路線に回帰します。日経平均株価が6万円を目指す流れを詳細に解説しています。オススメ10銘柄つき。通刊50冊目の記念の書です。是非お買い求めください(→アマゾンでのご購入はこちら)。

関連記事

木村喜由理事のコメントが『AERA』2015年6月29日号に掲載されました

先週発売の『AERA』6月29日号(朝日新聞出版)に、当協会の木村喜由理事のコメントが掲載されました

記事を読む

今井澈のシネマノミクス

【初・中級者向き】映画「さらば愛しきアウトロー」と過剰流動性相場の出発

(第972回)  2019・7・22 ロバート・レッドフォードの引退声明で大いに注目されている近

記事を読む

ランドバンキングで夢を語る
実録・投資セミナー海外不動産編③

ジャイコミ編集部 投資セミナーに行けば、販売会社がどんな投資商品を売りたがっているのか、どのような

記事を読む

今井澈のシネマノミクス

そろそろ終わりのNYの「ドカ」。新しい明るい日本を読んで一斉に業界トップ企業が動き出した。押し目買いのチャンス!

そろそろ終わりのNYの「ドカ」。新しい明るい日本を読んで一斉に業界トップ企業が動き出した。押し目買

記事を読む

今井澈のシネマノミクス

映画「夢を生きた男 ザ・ベーブ」と明年の日本経済は予想より良いとする私の予測。総合経済対策、税制改正の効果2022・10・23 (第1145回)

日本シリーズが始まった。巨人ファンの私としてはヤクルト村上選手の活躍に期待するしかないが、

記事を読む

PAGE TOP ↑