映画「THEFIRSTSLAM」と私のびっくり予想2-23・1・15(第1154回)

映画「The First Slam Dank」と私のびっくり予想「ウクライナ侵攻は秋に終わる」

2023・1・15 (第1154回)

バスケットと高校生、それに漫画、となると数え年89歳の私には場違いだが、1億2000万部を超えたとか、興行収入が4週トップと聞くと、やはり腰が浮く。

面白かった。左右の若者たちの息遣いを楽しく感じた2時間だった。

ではこれが、なんで今回のブログに結びつくの?

優勝候補を倒すのだが、現実には主人公のいるチームの方が実力は上だった。

今回の侵攻で、ロシアが大国、というイメージがあるだろうが、現実にはGDPは韓国と大差ない。2兆ドル(ロ)対1兆8000万ドル(韓)だ。

その国が、2年も戦争を続けられるわけがないと思っていたら、バイロン・ウィーン、ブラックストーン副会長の「びっくり10大予想」の中に「年後半に停戦」とあった。

私はウラル原油の値下がりで、ロシア政府の財政難が酷くなる。これが最大の理由である。

今年に入り、「ウラル(主力油種)」のロッテルダム港着価格はバレル45ドルで、2年ぶりの安値水準である。

チャートで示す通り、ブレント原油は80ドル前半から、最近88ドルに下落した。約1割の値下がりである。

一方ウラルの方は80ドルから45ドルだから43%もの値下がりだ。

バイロン・ウイーン氏のようにブレント原油が50ドルになると、19ドルの赤字操業になる。

侵攻以前、ロシアはEUで5割のシェアを誇り、ロシアの同率収入の4割が原油、天然ガスである前提はバレル62ドル(2022年)だから、赤字で商売をしている。永つづきするわけがない。

さて、12月5日バレル60ドルに上限を決められた。2023年のロシア予算案は70ドル。赤字は拡大する。

赤字予算の分は、財産の取り崩し。ロシア国民福祉基金から1兆ルーブルを赤字補填に使うと発表をした。

金の切れ目が戦争を終わらせる。

2024年春には、ロシア大統領選がある。

秋口には、停戦になる、と私は見ている。

忘れるところだった。

まず、ロシア大統領プーチンは核を使わない。いや、使えない。

昨年10月、習近平主席が核使用は好ましくない、とけん制球を投げている。

もう1つ、プーチン大統領にはハンデがある。

ロシア兵は少なくとも大量には使えない。

大圧力団体「モスクワ兵士の母の会」がある。周辺国の兵士を使うわけだが、数に限界がある。

私にとって、この主張はサプライズではない。

もう1つ。

封鎖が効いている。半導体だ。

最近のロシアのミサイルは、家電に使っていた中古製品を使っている。

停戦または休戦となれば、特需が生じる。日本には調達資金として岸田政権には8000億円の供与をウクライナに、と要請が来ている。日立、安川電機。それにコマツがいい。

私は軍事専門家12人に会って話を聞いたが、みんながみんな長期戦という。私は絶対少数だが「停戦または休戦」だ。38度線の再現だ。

私はこれが。秋以降の最大の材料になると思うが、ひとつだけ。3月ごろに、プーチン大統領が何かやらかすかもしれない。

海上の西側輸送船への攻撃、かも。

関連記事

今井澈のシネマノミクス

映画「天井桟敷の人々」と「脱炭素」という誤りのために消費税20%に当る負担を負うわが国。そしてバフェットの買った商社株(第1105回)

「天井桟敷の人々」は、映画史上屈指の名作の一本。高校時代に観た時の感動は忘れない。 私が最近

記事を読む

今井澈のシネマノミクス

日経平均2千円を超える大幅下落を起こした真犯人。 そして私が五月十三日の二万七千円台を底値と判断したワケ (第1064回)

文字通りのメイ・ストームだった。五月十日(月)の二万9518円から五月 十三日(木)の二万7

記事を読む

基本の話by前田昌孝(第32回、含み益課税のなぜ)

株式相場の上昇局面が続くと、譲渡益の一部を税収として取り込みたくなるのか、格差是正を進めたくなるの

記事を読む

賃金と実質金利上昇で苦しむ米国企業

ISM非製造業指数が急速に低下 米国では経済指標の悪化が続き、9月FOMCでの利下げ観測が急

記事を読む

映画「フィールド・オブ・ドリームス」と、米軍800人のトップ招集。自民党新総裁に欠けているもの

2025・10・12(第1294回) <アマゾンより> NHKの衛星放送で上映

記事を読む

PAGE TOP ↑