再び言う「2025年に金をもうけない人は、オトコじゃない」。木野内栄治論文の意味するもの。
2024・12・8(第1250回)
いきなり刺激的な見出しで恐縮しているが、まだ「早く新NISAは全部手放せ、総売りだ」なんてバカを言っている向きがある。何ともなげかわしい。
幸いいい論文が出た。大和証券チーフテクニカルアナリストの木野内栄治さんが景気循環学会の機関誌「景気とサイクル」に次のような題で書いている。

<景気循環学会『景気とサイクル』第78号より>
「コンドラチェフの波と株式市場」
内容は充実して多岐にわたっているので、次のチャートをみていただきたい。

<景気循環学会『景気とサイクル』第78号より>
株式価値の根源である企業収益が、設備投資と相関し、株価も同じ。
次から見出しとチャートで、著者の目的など紹介する。
①財政出動でコンドラチェフの波が上向き、設備投資、株価も上がる
②インフレによりR&D投資活発化でイノベーション開花

<景気循環学会『景気とサイクル』第78号より>
③リショアリング。繰り返される日本が優遇される歴史
(注:リショアリングとはサプライチェーンを移動すること)

<景気循環学会『景気とサイクル』第78号より>
④最後に、在庫循環において意図した在庫の積み上げ局面が発生し、2025年央には日本株・テック景気が一旦のピーク形成となる可能性を指摘する。
木野内さんの言う通り、株価上昇は意図した在庫積み上げ終了でこれ迄はついている。
以上、ひとさまのご意見を紹介した。イマイさん自身、どう考えているか、と聞かれそうだ。
去る21日の日銀植田総裁発言と10月の全国消費者物価で、12月18、19日の利上げの織り込みが、グンと進んだ。
発言とは「あと1カ月あれば、多くのデータや情報が利用可能になる」と12月の利上げを示唆した。
ご存知の通り、利上げが出る前の12月18日にFRBがどんな政策をとるかを判断する。
私は、利上げ、FRB利下げどっちにしても円安ドル高が進むと予測している。
利上げ(0.25%)を踏み切った場合は、パウエル議長は次回に対しきわめて慎重な姿勢をとる可能性がある。一方、利下げに踏み切れた場合、インフレ再燃リスクを予想して、投機資金はドル買い、円安に進む。まあ対ドル160円近く迄か。
日経平均ですか? 4万3000円、明年3月末と迄は何回も申し上げた。その次? 石破政権の安定度と参議院選挙の気配を読んでから申し上げたい。
こんないい投資環境はあと百年しないと来ない。コンドラチェフの波から考えれば、すぐ分かる。
だから、私は言う。ことしと来年でもうけなければオトコじゃない、と。男女差別か。それじゃ「人間」じゃない、と言い換える。スミマセン。
幸い、12月中旬に13週と23週移動平均が「ゴールデンクロス」を実現した。
一度目は2023年4年3日終値から2033年6月23日終値まで19.12%の上昇。
二度目は2023年12月25日終値から2024年3月22日終値まで22.18%の上昇(いちよし証券・高橋幸洋さんによる)。
こんないい環境だから強気になる。
では皆さん 頑張ってください。
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