【初・中級者向き】映画「クワイエット・プレイス」と私のストラテジスト評価

2018・9・30

すごいホラー映画を観た。題名の「静かな場所」は、人類の大半が死滅した近未来の世界。盲目で音に敏感に反応して生き物を襲う未知の宇宙からの怪物が、アッという間に文明社会を崩壊させた。遠くの音でも聞きつけ速くて抵抗不能。銃も使えず(撃鉄を起こす音で襲われる)ひたすら音を出さない工夫をしなければならない。

主人公夫婦は聴覚障害の10代の長女、10歳の長男、5歳の次男の5人暮らしだが、音をたてたために次男が食い殺されてしまう。その前から歩く道には砂をまき、ハダシで、会話は手話を使う。出産間近でもあり、4人の緊迫感は高まり、観客の方もともに息を殺しているうちに一体感が盛り上がる。同じような発想の「ドント・ブリーズ」でも沈黙が生存の条件だったが、この作品の方がケタが一つ違う。映画館の中じゅうがポップコーンどころかコーラを飲むのも控えるくらいの緊張だ。

一つの間違いと、2つの的中

この9月は私にとって映画の一家ほどではないが、緊張の1か月だった。この間に私は①8月のサマーラリー説は不発でこれは間違った②しかし9,10月の両月のうちに3回も抜けないではね返されてきた日経平均2万3000円のカベは抜け②為替も対ドル113円19銭を抜いて円安に向かう、と予測した。

また2万4000円台に乗せると、2万7000円ぐらい迄は真空地帯、とも述べた。9月14日に2万3000円を抜き、9月26日には引け値で明確に2万4000円に乗せ、それに先立って21日は対ドル132円台に。一つの間違い、二つ的中だ。今後の株価はまだわからないが、息をつめて待つことにしよう。

さて、私の市場への見方を述べた。恐らく次の皆様の関心は「いつ、いくらで天井か?」「どうやって天井や底値を判断するのか?」だろう。

ひとつ、私が永年使ってきたやり方をご紹介しよう。「当たり屋につけ、曲がり屋には向え」だ。向かう、という意味はその人が売れと言ったら買え、買えといったら売れ、ということだ。

幸い、9月9日付の日経ヴェリタスが「2018年度末の日経平均株価の見通し」を8人のストラテジストの見解をまとめている。「当たり屋」らしく私には見えるのは、A証券のK氏の2万6000円~2万7000円、B投信のO氏の2万5000円~2万6000円、それにC投信のK氏の2万5500円、D調査会社のH氏の2万5000円四人だろう。

お気の毒だが「曲がり屋」はE証券のAさんの2万1000円~2万2000円だろう。何かがあって下落しても2万3000円が止まり場になるからだ。

この9月9日付に先立って7月にも日経ヴェリタスは30人のアンケート回答を掲載している。この中の外れ屋はF投信のS氏で、安値は10月で1万9080円、高値は12月で2万3000円。もう一人の曲がり屋はG投信の0氏で安値は12月の2万円、高値は9月の2万3000円。残念ながら曲り屋の三人のうち二人は投信運用会社で、これじゃあ運用成績の方も少々心配になってしまう。

意地が悪いって?私は「プラン・ドゥ・チェック」という経営上のルールから、マスコミの方々も投資家の方々も、発表された見解にチェックが必要でしょ?といっているだけです。逆に言うと、的中したストラテジストはもっと称賛されていい。私は市場見通しという仕事は、それくらい難しいものだと思うのです。

映画のセリフから。父は長男を近くの瀧に連れてゆく。「もう手話はここではいらないよ。やつらは自然の大きな音には弱いからね。ここならオレたちは…声を出して会話できるさ。」大きな瀧の音に隠れた小さな声を聴くのがプロの仕事だと思う。マスコミは良く間違えるし、情報はヤマのようにあるから、選択は大変。しかし、それでも、やっぱりしなければならないお仕事です。

ここまで書いてきて日経ヴェリタスの9月30日号が届いたのでさっそく読んでみたら、ストラテジスト14人の「日経平均高値、安値、時期」が掲載されていた。9月9日号8人とは違うメンバーだ。

ここでは、年末から年初に2万6000円が4人いる。H投信のI氏、I生保研究所のI氏、J証券のA氏、K投信のS氏。2万5500円も4人。L証券のK氏、M投信のT氏、N投信のK氏、O投信のH氏。

2万5000円も4人。P投信のI氏、Q金融機関のY氏、R投資顧問のM氏、S投信のT氏。

弱気で曲り屋候補は二人。T外資系のO氏、U金融系のO氏は二人とも10,11月に高値はせいぜい2万4500円。この目標ではすぐに行っちゃうんじゃないかなあ。

映画「クワイエット・プレイス」と私のストラテジスト評価(第927回)

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