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「米中関税戦争」の終了と米国の覇権の行方

2025・5・18(第1273回) <トランプ米大統領(左)と中国の習近平国家主席 - 写真=AFP/時事通信フォト(株式会社プレジデント社)> 5月12日、びっくりした向きが多かったのではないか。 スイスで開かれていた貿易協議の結論が出た。 米国側は現行の145%から10%(麻薬対策不備に対する報復分20%を除く)へ削減。 一方、中国側

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ここではしゃいではいけない、中露に財政危機

米中関税合戦が一段落しても、両国とも実体経済が悪化する 12日の東証引け後に米中が互いに関税率を115%引き下げることで合意との報が流れ、マーケットは大はしゃぎ状態となっている。筆者は米国の対中税率は5-60%程度で着地と予想していたが、30%での合意はほとんどの参加者にとって想定外だったろう。弱気筋のポジションは有無を言わせずに買い戻さねばならず、当日の米国市場やドルは急騰した。10年債利

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太宰治「斜陽」と米国製造業。関税は妙薬になるか?

2025・5・11(第1272回) <アマゾンより> この題が必要なので使ったが、トランプ2.0のひき起こしつつあるショックが、連日報じられている。しかし、最終的には米国の国家的実力が低下する可能性が大きい。関税さわぎは、このトレンドを速めるだけ、と私は考える。 その前に先週のお約束通り、2025年度の企業収益を、証券大手3社の予想を並べた。 <日本経済新

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映画「碁盤切り」と「ミラン論文」が示すトランプ関税の行く末

2025・5・4(第1271回) <映画公式サイトより> 戦前の東京の下町では、講談や落語のプロを自宅に呼んで楽しむ――といった風習があった。祖父のヒザの上に抱かれて、おさない私は聞いたものだ。もっとも、すぐ寝たらしいが--。 今回の「碁盤切り」は浪人・柳田格之進にまつわる物語。私は講談で聞いたが、調べてみたら古典落語の分野らしい。えん罪で藩を追われ、浪人暮らし。草彅剛

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「高額療養費制度」見直し議論を機に、公的医療保険のスリム化を

医療や創薬の技術が進歩して、年間1千万円を超えるような薬剤が処方される高額医療が急速に増えている。患者負担が重くなるのは当然である。 このように高額の患者自己負担を軽減すべく導入された高額療養費制度への国費投入が嵩んできたため、石破茂政権は、本年度の予算編成にあたり、患者負担の上限を段階的に引き上げ、当面年間2,000億円見当の医療費を節減する案を、公的医療保険改革の第一歩として、打ち出した

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基本の話by前田昌孝(第40回、投資単位引き下げの影響)

東京証券取引所が上場株の最低投資金額に当たる投資単位を10万円程度に引き下げるように全上場企業に要請するという。10万円は1単元(100株)当たりの金額だから、株価は1000円程度ということになる。実現すると、個人投資家の株式投資にも大きな影響がありそうだ。 投資単位と売買単位の違い 株式投資の世界では分かりにくい用語が多いが、投資単位、売買単位などもその一つだ。売買単位は取引所で株

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急上昇が始まったNY、東京市場の株高。戻り値はいくらか

2025・4・27(第1270回) SAILの大井幸子さんが言っていたが、4月21日に始まる週からNY市場で「自社株買い」が解禁となる。短期的に底打ち感が出る。予想通り。つれて日本株も上げた。 では、戻りはどうか。 私の見るところ。いい打率でヒットをあげているひとがいる、プラザ投資顧問室の伊東秀広さんだ。 この人にもどりを聞くと、 「3万6684円~3万6440円の

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