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株式は財政破綻に有効か
財務省のホームページに一般会計の歳出と税収の推移を示したグラフがある。時の経過とともに徐々に差が広がっていることから、「ワニの口」と呼ばれている。それが2020年度は歳出があまりに増えてワニの上あごが外れ、素人目にも「どうなるのか」と心配させる状態だ。財政破綻を懸念するのならば、資産保全には株式投資が有効と語るエコノミストもいるが、本当なのだろうか。 財政破綻や国債暴落は日本のバブル崩壊後に
映画「サンセット大通り」と技術革新の威力、そして中東に発生した不安 (第1026回)
ビリー・ワイルダー監督の名作中の名作。無声映画時代の大スター・グロリア・スワンソンが、世間からとっくに忘れられた存在なのに、ご本人は、今でも大スターという幻影に生きている悲劇。 同居している執事は元夫で監督(エリッヒ・フォン・シュトロハイム)だが、せっせとファンレターを書いて、まだ人気があると思わせて毎日を送っている。 そこに借金取りから逃げている若いシナリオライターのウイリア
映画「海辺の映画館キネマの玉手箱」と世界同時食料連鎖 危機、そして9月の株安(第 1025回)
去る4月に亡くなった大林宜彦監督の遺作で、3時間の大作。私の大好きな中原中也の詩が10回くらい入ったのが、うれしかった。大林ファンには特に楽しい作品に違いない。 ストーリーを簡単に。尾道の海辺にある映画館「瀬戸内キネマ」が閉館。最終日のオールナイト興行「日本の戦争映画大特集」を見ていた三人の若者は、突如として劇場を襲った稲妻の閃光に包まれ、スクリーンの世界に入り込んでしまう。 江戸時