米10年債2%台乗せ、米株は2弾目の下げへ

ついに金融引き締めが始まる   誤解している人が多いが、2月まではFRBの債券買い増しが続いており、まだ金融緩和局面が続行している。だが3月にはそれが終わりFOMC後は0.25%利上げが実施されるはずである。ここから引き締め局面が始まるわけだが、当然、為替を含め、世界的な資産配分のバランスに影響を与えるはずだ。それは利上げ局面終了となる24年末まで続く長い道のりとなるだろう。

続きを見る

映画「第三の男」と不死鳥のようなトランプ氏の再選。そして安倍さんの復活(第1102回)

映画史上の名作中の名作。高校2年の時に観た時の感激は忘れない。 チターの弦をタイトルに使ってスタート。第三の男が登場する瞬間、下水道での追跡の迫力。そして紅葉の落ちる並木道を、 アリダ・ヴァリが画面手前から歩いて来て、画面から切れて去ってゆくラストシーン。 どのシーンも美しく、音楽がまた素晴らしい。 人間関係はこうだ。 初めに登場する人物はホリー・マーチンス(ジョセ

続きを見る

日本も本格的な物価上昇時代に突入

継続的に賃上げできない企業は淘汰されていく   ここ1年ほど、先進国に住む人々の間でコロナに次いで最も頻繁に用いられた言葉は「物価」であろう。21世紀に入ってからはIT化による労働節約によって、労働需給は慢性的に緩和しており、失業率は高めで賃金が上がりにくいから物価上昇率も低いと、多くの人が思い込んでいたようだ。   だが現実は違った。確かにAI(人工知

続きを見る

習近平、プーチン体制の崩壊

独裁体制の崩壊に関連する惑星の動き   今年のキーワードである「TIGERに気を付けろ」に関して、金融市場関係者が一番不慣れなのがG=ジオポリティクス、地政学である。メディアでは時々取り上げられるが、一方に肩入れしたコメンテーターが出てくることが多く、政治経済、軍事、歴史、国民性まで一通りの知識を揃えておかないと、断片的すぎて実用に適するまでの知識にはならない。個別銘柄でドタ

続きを見る

リスト交響詩「レ・プレリュード」と転機を迎えた金への投資。目標値はオンス2300ドル台。(第1101回)

ピアノの超絶名人として知られるリスト(1811~1886)は「交響詩」という分野の創始者。 「交響詩」とは曲をつけられた題を道しるべとして、文学的な内容を表現しようとする標題音楽である。ベートーヴェン の田園交響曲やベルリオーズの幻想交響曲が代表的な例。 「レ・プレリュード」は「前奏曲」という意味で、フランスの詩人ラマルティーヌの詩に基づいている。 4部構成で ①春の気分

続きを見る

基本の話by前田昌孝(第1回)

政府はあとで撤回したが、2019年6月に金融庁が公表した「老後2000万円報告書」は、国民に大きな衝撃を与えた。特に20~40歳代の資産形成層は危機感を覚え、積み立て型の少額投資非課税制度の活用に走った。2021年6月末現在で300万人強の資産形成層が、このつみたてNISAの口座を持っている。リスク投資を始めた人たちが道に迷わないように、基本的な話をしていこうと思う。 金融庁の統計

続きを見る

米国株投資へのシフトは本格化するか

週刊ダイヤモンド誌の本年1月15日号は「日本を見捨てる富裕層、マネーの『海外流出』加速」と題した特集を組んでいる。個人投資家の米ハイテク株を中心とした米国株投資へのシフトをセンセーショナルに煽った内容である。 SBI証券は2022年を米国株取引強化元年と位置づけて、信用取引をはじめさまざまなサービスを拡充すると宣伝している。競合の楽天証券では、20年央から1年間で米国株の取引件数が3.5倍に

続きを見る

PAGE TOP ↑