「 今井澂のシネマノミクス 」 一覧
映画「マスカレード・ナイト」と米国公的・私的年金の明年からの日本株買いの開始(第1086回)
キムタクも長澤まさみも、私のお好みなので封切り後、早速観た。 犯人が私にはすぐ分かってしまったのが玉にキズ。しかしキムタクのタンゴのダンスシーンのカッコいいこと! 「容疑者500人」というキャッチフレーズの通り、仮面をかぶったホテルの客がヤマのようにいて、その犯人を見分けるのは容易でない。しかもカウントダウン・パーティなので時間は限られている。 犯人がわからないように、企業収益
カフカ「変身」とマーク・ファーバー博士の不吉な予言。そしてフシ目をこえた円の対ドル安、そして私の強気(第1085回)
「ある朝、グレーゴル・ザムザは(中略)自分がベッドの中で巨大な虫に変わっているのに気が付いた」 この有名な書き出しで始まるこの短編は、まあ99%の方は読んでいるに違いない。 この「虫」という訳は正しくない。本来は「害虫」や「害獣」つまり「人間にとって有益でない生き物」という意味の言葉。ドイツ語はUngezieferである。 最近、時代の変化、特によくない変化を暗示する市場の変化
谷崎潤一郎「痴人の愛」と中国の将来第(1084回)
何回も映画化されているし、余りにも有名な作品だから、ストーリーは簡単に。 高級サラリーマンが、風俗業界(当時は「カフェ」と呼んだ)から十代の美少女ナオミを囲い、妻にする。 これが飛んでもない悪女だったのだが、主人公はますますのめり込む。この悪循環を谷崎潤一郎はこれでもか、これでもか、と書き込む。 物語は「ナオミは今年二十三で私は三十六になります」という一文で終る。谷崎流の「痴人
映画「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」と、次から次へと発生する難題。そして私の変わらない強気第1083回)
久し振りのボンドもの。ダニエル・クレイグ最後の作品。それに日本系の監督とあって楽しみにしていた。勿論、初日と3日目に2枚予約した。 ところが残念なことに、全くの凡作だった。007はやはり美女を救い、また途方もない悪党から世界を救う、これでなくちゃ。 ところが今回は自分の妻と娘を救うために悪党に地面に頭を下げてあやまる。 今回、じゃあ何でブログに取り上げたの? 次から次へと
映画「空白」と、恒大問題で一時的に下げた相場、そしてジム・ロジャーズの戦略第1082回)
恐らく今年の邦画のベストスリーに入るであろう傑作。主演、助演の俳優がみなうまい。作品賞、主、助演賞をかっさらうのではないか。監督は「ヒメノアール」の吉田 恵輔。 舞台は、漁港のある田舎町。 女子中学生が万引きをしようとしたところを、店長(松坂桃李)に見つかり、逃げようとしたところを車でひかれてしまう。親の充(古田新太)は娘が万引きするわけがないと信じて、関係者を厳しく追及するモンスタ
「モンタナの目撃者」と、結構な押し目を作った恒大騒動。それに新内閣のかくし玉による超好景気。(第1081回)
主演のアンジェリーナ・ジョリーは私のお気に入りの一人。「トゥームレイダー」シリーズはとくに良かった。 今回は森林消防隊員。かつて若い隊員と若いキャンパー3人を消火活動中に死なせてしまった体験がトラウマになっている。 そこに、父親を目の前で射殺された少年を、守る必要が生まれる。そこへ2人の前に大規模な森林火災が立ちはだかる。まずおすすめできる。 今回の中国発の世界株安は恒大集団の
映画「ドント・ブリーズ2」と3万円大台達成は単なる通過点と見る理由第1080回)
前作「ドント・ブリーズ」は大ヒット。見ていない方はDVDでどうぞ。もちろんホラー映画が好きな方に限るが。 テーマはバイオレンスな盲目老人が若者を襲う。私は文字通り、イキを止めて、前作に引き込まれた。 今回も全く同じ。老人が少女と同居していたが、その少女が侵入者に襲われているのを救う。恐らく、このシリーズは第三作以降もつづくのではないか。 先の見えない現在だが、一つ確かなことがあ