「 今井澂のシネマノミクス 」 一覧

【初・中級者向き】映画「怒り」とヒラリー重病説とトランプ

 2016・9・19 吉田修一原作、李相日監督というと6年前のヒット「悪人」が記憶に残る。今回の方が映画としては出来が良い。八王子で発生した夫婦殺人事件が始まりで、犯人は名はわかったものの顔を整形して逃亡、行方がしれない。 2007年の英国の若い美人リンゼイさん殺害事件の犯人市橋達也が整形して無人島に潜伏。この事件が下敷きだが、犯人探しのミステリーではない。 殺人から1年

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【初・中級者向き】映画「君の名は。」と予想外の不安材料

 2016・9・11 大ヒットしている青春ものアニメで新海誠監督。あの大林信彦監督の名作「転校生」の男女入れ代わりを思わせるストーリーだが、福島、熊本などの天災に似た彗星の衝突をからませているところが、リアリティがある。大人の鑑賞に耐える美しい画面の映画だ。   舞台は山奥の小さな町。父を町長に持つ女子高生、三葉は古い風習にいや気がさし「来世は東京のイケメン男子

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【初・中級者向き】映画「後妻業の女」と自分年金の決心 

2016・9・4 黒川博之の原作が面白かったし、何といっても大竹しのぶが悪女を演ずるのが魅力で観た。予想通りほとんどが中年以上の夫婦連れで満席。殺される側の金満老人役が津川雅彦や六平直政、伊武雅刀などの芸達者だし、真相に迫る探偵役の永瀬正敏も良かった。陰惨になりやすい話だが、そこは大阪弁の柔らかさと軽快さで、面白い喜劇にしている。私は笑いっ放しだった。 小夜子(大竹しのぶ)は7

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【初・中級者向き】映画「ニュースの真相」と情報コントロール

  2016・8・28 2004年、CBSの報道番組「60ミニッツⅡ」のスタッフに再選を目指すジョージ・W・ブッシュ大統領の軍歴詐称疑惑の情報タレ込みがあった。 プロデューサーのメアリー(ケイト・ブランシェット)は他局にさきがけ報道したく、完全なウラ裏付けが取れぬまま放映する。 ところが採用した証拠のコピーをブロガーが偽造と断じ、同業他局も激しく批判報道を

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【初・中級者向き】映画「シン・ゴジラ」とリオ五輪閉会と株・円

  2016・8・21 「ゴジラ」ものは1950年以来、10年に1回ぐらいでシリーズ化されてきた。次第に子供だましのつくりになり休止―が繰り返されてきている。今回の復活作は世評通りの傑作で、私は2回観た。庵野秀明総監督。 東京湾の羽田沖でアクアトンネル崩落が起き、官邸スタッフが事態の収拾にあたるが、実は途方もない危機の始まりで、次から次へとー。 主役は内閣

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【初・中級者向き】映画「ハリウッドがひれ伏した銀行マン」と尖閣と米国

  2016・8・14 映画好きにはたまらなく面白いドキュメンタリー。主人公はフランズ・アフマンというオランダ人の銀行マン。8,90年代のハリウッドを資金面から支えを功労者で「プラトーン」「ランボー」「ターミネーター」など、アフマンが協力しなかったら陽の目を見なかった名作だ。 なぜ、さほど大きくない銀行の部長クラスの男が沢山の名作にかかわり、監督や製作者から感謝

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【初・中級者向き】映画「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」と新内閣

2016・8・7 先週から今週、忙しい合間によく観た。「ハリウッドがひれ伏した銀行マン」「ある天文学者の恋文」「ダーク・プレイス」ほかに今回の「ダルトン・トランボ」を書くためにBSでトランボの半生を画いた記録映画も観た。 https://youtu.be/AZDcBLwb4BY 私もサラリーマン生活の永い人生の間に、いわれのない誹ぼうや自分の功績を他人がさらうというような理不尽な

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