「 木村喜由 」 一覧

【上級者向き】悲観材料満載なのに市場のムードは楽観に傾斜している

中国経済が典型的なボトムに向かいつつあるのは否定できない 相場や景気にサイクルがあるのは当たり前だ。ビジネスでも投資でも、上げ基調ではすべての物事が順回転し、好循環の最後に投機的楽観が過剰投資を生んで、今までの順回転をぶち壊しにする。下げ基調においては、すべての物事が悪くなるわけではないが、人間は分が悪くなると腰が引けるもので、設備投資は手控え資金は回収したくなるから、経済指標も株価も下げてしま

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【上級者向き】市場のアンバランスが拡大中、警戒を要す

米長期金利低下は景気悪化を示唆、なのにVIXが低下、ドルが堅調 2月13日から3月13日までに、日経225は0.69%、TOPIXは0.17%、ドル円は0.3%上昇した。この間、米SP500は1.40%上昇している。米10年国債利回りは2.70%から2.61%に低下。原油価格は53.9ドルから57.1ドルに上昇している。この間に中国景気の急減速が明らかとなり、一時日本の景気敏感セクターが大きく売

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【上級者向き】ドル円と米国長期金利にズレが発生している

米国10年債利回りは2.62%に下がったがドル円は下げ渋る 金曜夜の米国雇用統計では、非農業雇用者数がたった2万人しか増えなかったとの見出しに対して、金融市場は債券買い・ドル売り・株売りで反応した。しかし時間が経過すると少し違うかもという見方が出てきて、半分ほど引き戻して終了した。 データを子細に見ると、市場の反応は間違いである公算が強い。前月までのハイピッチの雇用増の後に、東海岸で大雪が

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【上級者向き】すでに出現している中国の「灰色のサイ」

年末までの急落はその衝撃第一波 サイのうち最大種のシロサイはアフリカの草原で静かに暮らす。性格は野生動物の中でも最も穏やかな部類で、最大3.5トンに成長する。通常、行動は緩慢で、人間が遠くから眺めている分には何も反応しない。だがいったん自分に危害が及ぶ危険を察すると敵にまっしぐらに突進(時速55キロ)し、それに対抗しうる生物は存在しないとされる。 金融市場では、発生する確率は極めて低い(通

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【上級者向き】中国株の上昇は本物か?

現時点での設備投資関連株の上昇はありえない 米中貿易交渉が穏便な形でまとまるという観測が強まっており、それで両国の株価が堅調に推移している。特に上海総合指数は昨年末の安値から本日終値まで9週間で21.93%の急騰。うち上げ幅の4分の3は春節が明けた2月11日以降のものである。交渉への楽観のほかに、政府は成長率の低下を認める一方で、例によって金融緩和の強化と追加的景気対策を打ち出したためである。N

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【上級者向き】米朝会談物別れ、双方に自己都合と苦しい事情

大山鳴動したがネズミ一匹とてない結果に 最初に一報。本日予定されていたパイオニア新株代金払い込みは8日延期され、整理ポスト以降、225銘柄の入れ替え公表も同日引け後に延期された。したがって先週書いたシナリオは1週間後にずれる。もう一つ微妙なのは3月末に出光興産と株式統合されて225から外れる昭和シェル石油の取り扱いである。同様の経験ではユニーが統合された際のファミリーマートがある。共に2月期決算

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【上級者向き】米国と中国が和解できるものか

楽観の先走りほど危険なものはない 先週末のNYダウは26031ドルまで上昇した。12月のザラ場安値21712からはほぼ20%の猛反発、10月3日の史上最高値26951まであと3.5%のところまで戻している。これで下落幅の82.4%を挽回したことになる。同じ計算を日経225でやると、安値からの上昇率は13.9%、下落幅の挽回率は48.0%で本日を含めても半値戻しを達成できていない。高値から12月安

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