「 投資の羅針盤 」 一覧

【中・上級者向き】キャッシュレス社会への見えない道筋 岡部 陽二

買い物や飲食の支払いに現金を使わないキャッシュレス化は世界的に急速に進んでいる。これに対し、日本では有効な手立てを打ち出し得ず、一向に進展しない。 気が付きにくいことではあるが、じつは現金決済の維持には政府や民間企業に非常に大きな負担がかかっている。現金通貨の発行、保管から警備などにかかるコストは年間8~10兆円に上がるものと試算されている。 まず貨幣製造コストだが、1円玉(アルミ貨)1枚が1

続きを見る

【中・上級者向き】顧客本位の投信運用は実現するか 岡部 陽二

昨年3月、金融庁は投資信託における「顧客本位の業務運営に関する原則」を公表し、金融事業者に採択するよう呼びかけた。 採択した証券会社・銀行などは2018年6月末時点で全国1426社にのぼる。 同庁はこの取り組みの「見える化」を促進すべく、KPI(Key Performance Indicator、成果指標)の公表も働きかけている。 成果指標とは成績表のようなものであり、この場合、金融庁が定め

続きを見る

【中・上級者向き】社会保障制度のあり方を根本から見直そう 岡部 陽二

延期を重ねてきた消費税の10%への引上げが、ついに来年10月に実施されることに決定した。それに絡めて、政府は向こう3年をかけて「全世代型社会保障」の構築を図るとしている。 ところが議論の中身を見てみると、現行制度を若干手直しするに過ぎない。毎年30~40兆円ずつ積み重なっていく財政赤字を解消して2025年にはプライマリーバランスを均衡させると目標に掲げているが、達成は不可能としか思えない。 社

続きを見る

【中・上級者向き】金価格は反転上昇するか? 岡部 陽二

金価格は反転上昇するか? 金の年間平均価格は、2012年に1トロイオンス=1,668ドル※の高値をつけていったん下落した後は3年ほど横ばいで推移し、ここ2年ほどは緩やかな上昇基調にあった。ところが本年に入ると4月11日の1,369ドルから4ヶ月で約4%も急落した。さらに8月16日には1,184ドルと2年来の最安値をつけ、以来1,200ドルをはさんで揉み合っている。(図1) 貴金属取扱い業者の多

続きを見る

【中・上級者向き】日本では個人投資家がなぜ育たないのか。 岡部 陽二

家計(個人)の金融資産が本年3月末に1,829兆円に達した。この20年間で1.54倍の増加である。増加の主因は将来に対する不安からの「節約」と、株価上昇に伴う「運用リターン」によるものである。 ほかの先進国と比較するとどうであろうか。 じつは新規資金の流入額は米・英といった先進国と比較してあまり変わらないが、資産の「運用リターン」をみると著しく見劣りする。 金融庁の「平成28年事務年度・金融

続きを見る

【中・上級者向き】J-REIT(Jリート、上場不動産投資信託)投資の魅力 岡部 陽二

J-REITの相場が、年初来6ヶ月で7.8%上昇した。同期間の投信分類別の運用成績は、日本株型が、▲3.1%、海外・先進国株型が▲2.3%、海外REITが▲3.1%と すべてマイナス、プラスは国内債券型の0.4%とJ-REITのみであった。 REITは債券同様に利回り重視の投資商品であって、相場変動は少ないはずであるが、最近6ヶ月では最高の運用成績を上げている。平均分配金利回りも3.9%と

続きを見る

【中・上級者向き】『米国債投資のタイミングはいま?』 岡部 陽二

『米国債投資のタイミングはいま?』            年金を補うための長期的な資産形成や老後対策にあたって、限りなく元本保証に近い低リスクの米国債に注目したい。 いまや円建て債券の利回りや預金金利はほとんどゼロであり、さりとて金融資産のすべてを株式投資に振り向けるのはリスクが大き過ぎる。 そこで、為替リスクを考慮しても元本保証に近い米国債への投資に廻すのは一案である。(もちろんリスク分散

続きを見る

PAGE TOP ↑