「 投資の羅針盤 」 一覧

【中・上級者向き】「老後資金2,000万円」を巡る政争の愚 ~年金の抜本改革を急げ

金融庁の審議会が「老後の生活を維持するには、30年間で平均2,000万円が不足する」と指摘し、その資産形成に当たって私的年金や個人投資の自助努力を後押しするための施策を建議した。 この報告書が物議をかもして麻生大臣の報告書受取り拒否に発展し、先月行われた参議院選挙の争点になるなど騒ぎが拡大した。 この力作のどこが問題なのか。そもそも、日本は老後の生活の面倒をすべて政府が看てくれる社会主

続きを見る

【中・上級者向き】「外国株に目を向けよう」

「貯蓄から投資へ」の大スローガンが2001年に掲げられて、約20年。2014年には年金の目減り対策の「起爆剤」ともいえるNISAがはじまり、企業型確定拠出年金に加えて、2017年には個人型確定拠出年金(iDeCo)のリニューアルもおこなわれたが、投資への流れはなかなか定着しない。 多くの日本人にとってはいまもなお「資産形成=貯蓄」であり、そもそも資産形成と貯蓄の違いがわからないというのが実態

続きを見る

【中・上級者向き】自社株買い銘柄は「買い」か

最近、企業による自社株買いが目立って増えている。 2019年に入ってからだけでもNTTドコモ、日本電産、伊藤忠商事、ソニー、クボタといった企業名がずらりと並ぶ。マネー雑誌には「自社株買いで株価が上昇しそうな銘柄を探せ」といった威勢のいい特集も見かけるようになった。 自社株買いとは、株を自社で買い取って流通量を減らすことである。1株当たりの利益が増えて株価を高めるので、配当と並ぶ「株主還

続きを見る

【中・上級者向き】「脆弱な日本の年金制度に個人はどう対処するか」

  世界各国で高齢化への対応が課題となっている。どの国も年金給付の適正化に苦慮し、 年金財政の維持に腐心している。 このような状況下で、各国の年金制度を総合的に評価づけする画期的な国際比較指標 「マーサー・メルボルン・グローバル年金指数ランキング(MMGPI)」 が注目されてい る。(図 1) くわしくは後述するが、この MMGPI は各国の年金制度を「十分性(Ade

続きを見る

【中・上級者向き】「東証1部再編」は抜本的に

東京証券取引所(東証)は3月27日、「市場構造の改革に向けた論点整理」を公表した。現在東証は「東証1部」、「東証2部」、「ジャスダック」、「マザーズ」の4つに分かれているが、 区分のコンセプトがあいまいだとし、明確なコンセプトのもとで制度を作り直すとしている。 現在どのような弊害が生じているかというと、東証1部の銘柄が玉石混交となっている点が大きいだろう。そのせいで投資家、とくに海外投

続きを見る

【中・上級者向き】ETF(上場投資信託)の魅力に注目しよう

投資先進国の米国で個人投資家の注目を集めている最大の金融商品は、ETF(Exchange Traded Funds、上場投資信託)である。 ETFとは、米国ならNYダウやS&P500、日本なら日経225やTOPIXなど、ある指標に連動して動くように資産運用会社が選定した株式銘柄の組合せである。 日本でも1995年に日経225連動のETFが東証に初上場されて以来、上場銘柄数は2018

続きを見る

【中・上級者向き】ヘッジファンドの存在意義は消えるのか。 岡部 陽二

ヘッジファンドは、富裕層から預託された巨額の資金を運用する私募形式の金融資産運用ファンドの総称である。それまでのファンドが単に「買うだけ」が主であったのに対して、先物取引での売買やデリバティブでのヘッジを大胆におこなうことで、上げ相場であろうと下げ相場であろうと「常に儲ける」あるいは「絶対損しない」ことを追求しようという目的意識の上に成り立っている。 タックスヘイブンを背景に富裕層に取り入り、高

続きを見る

PAGE TOP ↑