JAIIアカデミー
長期の日本株はまだまだ有望

去る9月10日、少人数のセミナー&懇親会である「JAIIアカデミー」が日本橋のイタリアンで開かれました。ジャイコミでもおなじみ、井上明生さんのお話は長期の視点ですので、少々時間が経ってしまいましたが、お届けします。銘柄情報も!?

井上氏

(直近の情勢)

外国為替市場は一時円高に触れたが、ドルは意外に強い。豪ドルなどはアベノミクスはじめる前の水準まで下がった。

実体経済はここのところ言われている通り、日本は弱い。去年の4月から。アメリカは不安はあるものの堅調。雇用者増は少ないが、上方修正している。欧州も日本よりはいい。

中国が弱いとばかりいわれるが、弱いところもあれば、日が射してきたところもある。全体としてそんなに弱くない。

企業=投資家に。業種にとらわれない

(日本株の長期展望)

財務省の企業統計調査は中小、中堅まで幅広く対象にしている。金融を除いた日本の企業全体の営業利益・経常利益は2015年3月期、過去最高だった。日本企業は完全に復活したといわれている。

中身はいろいろ考えさせられる。製造業は2007年のピークを超えていない。経常利益は戻っているが、営業利益は2007年が21兆円で、今は17兆円ぐらい。依然として2割マイナスの水準。

東証が決算短信の数字まとめている。NTTとNTTドコモ両方とも経常利益は2007年を超えた。だが、営業利益はやっぱりこえていない。東証の上場企業のほうが製造業の比率が高く、経常利益は2007年を超えているが、ROEでは超えていない。

製造業、非製造業とも経常利益の延びは大きい。理由は何か。支払利息が減ったとかというのではない。持ち株利益など投資の利益がふえている。製造業・非製造業企業も投資家になってきている。そうならざるをえない。投資家センスで会社を運営している。

業種を固定的に考える人いる。ハイテク企業だけしか投資しない、など。だが、必ずしもそう考えなくてもいい。国内だけではうまくいかない。海外でうまく成長させている企業が大事だ。

その事業でちゃんと利益がでる仕組みになっているかが大事。技術がすばらしくても利益がでないと投資対象にはならない。例えばキヤノンは利益がでる仕組みになっている。長期の業績を見ればわかる。東芝は粉飾がなかったとしても、素晴らしい技術は持っているが、投資したいと思える企業ではない。

日本の実体経済は弱いが、企業は日本だけで商売をやっているわけではない。海外で売り上げを上げている。日本株への投資はできる。

割安な日本株、確定拠出年金の資金が流入

ざっと株式市場ながめて、依然として総じて安いと感じる。
機関投資家向けのスチュワートシップコードと上場企業向けのガバナンスコードが始まった。直ぐに効くわけではないが、機関投資家も積極的に発言し、会社も対話する。業績がよくなるか悪くなるかは別にして、日本株はより投資適格物件に近づいてきている。徐々に変わってきている。

では、日本株を誰が買うのか?

個人金融資産に占める株式の割合はまだ低い。でも10%を超えてきた。株価上昇も効いているが。

確定拠出年金法の改正案が通れば、対象は国民20歳以上すべてになる。主婦だろうが誰でもできる。公務員でも、3号被保険者でもなんでもあり。企業に勤めていて、確定給付年金に入っていても、それでも入れる。国民全員が自助努力で老後の資金を作る、となる。NISAと比べても規模が違う。

では投資資金が向かう株式は何か(カッコ内は証券コード)。

(4116) ぱっとしない企業だが業績堅調で最高益を上げた。

(6406) 中国や海外の売り上げが大きい。同業には日立や三菱、東芝、パナソニックがあるがここは専業。成長株の割にPBRが安い。増配も行っている。

(5713) 株式投資は夏場にこたつを買って、冬場に扇風機を買うべしといわれる。今、資源が安い。この3年上がった分がなしになった状態だ。だが、どこか下限がある。この会社は鉱山部門でもかせいでいる。今の利益の7掛けとしても買える。

(1662) とことん逆張りなら、この会社。今期は大幅減益だった。それでも、これだけ利益あげている。インフラ投資もやっている。時価総額が2000億円。金融資産、有価証券をを持ちすぎている。ポートフォリオにいれておいても悪いことはしないだろう。

 

*銘柄では奥事務局長の推奨銘柄と重なるものもあったり・・・

JAIIアカデミー、JAIIセミナーは協会公式サイトでご案内しています。

直近では10月8日(木)16時より、東京金融取引所と合同無料セミナーを開催予定です。

 

(了)

 

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