松川行雄の相場先読み
9月高値を抜けるかが
二番底後の戻りを左右する

公開日: : 最終更新日:2014/10/30 マーケットEye, 有料記事サンプル

松川行雄 増田経済研究所

*「松川行雄の相場先読み」は今後、有料記事で掲載予定です。サンプルとして無料公開しています。

東京市場が一番底を打ったことは決定的だ。
ここからは、戻りの限界点がどこか、その後の二番底への打ち返しがどうなるかが、焦点となる。

買い戻し一巡の目安は、25日・75日足(25日・75日移動平均線でも可)が密集する1万5500円前後が一番わかりやすい。ここを抜けば、1万6000円台への回帰が可能となる。
逆にここで頭打ちとなると、1万6000円台への回帰は、再び下落し二番底を形成した後になるだろう。

問題は、むしろこの後のシナリオだ。
その分岐点となるのが、日米主要指数ともに「9月の高値を抜けるかどうか」である。

二度目の調整は来年1月から2月か

米国市場については、一番先行的なダウ輸送株指数が、因縁の8500ポイント台を抜けるかどうかが、なんといっても試金石。抜ければ、史上高値更新はほぼ確実だと考える。
その場合は、再び上昇波動再開だから、1カ月はまた相場が延命することになる(調整はその分先になる)。
ところが、これが抜けず、史上高値更新も出来ないで打ち返しということになると、事は重大になってくる。

今般の下落で、米国主要株価指数は8月の安値を割った。トレンドが崩れ始めるときの最初のシグナルが、この「ペース崩れ」である。これは、その他の主要指数もまったく同じだ。

従い、一番強く速いダウ輸送株指数で、高値が取れないということになると、チャート形状としては「三尊天井」を形成することになり、非常に危険なパターンに入りかねない。
9月17~19日を大天井として、本格的な調整に入るリスクが増大してくる。
まさに米国のFRBの政策が量的緩和終了から利上げに向かう、大きな転換期だけに、こういう本格調整が、来年1月中旬から2月前半に起こりうるということは、念頭に入れておく必要がある。

日本で言う信用残(信用債務)に当たる米国のマージンデットは2月、6月、7月、8月と最高水準をマークした。
問題は、8月がピークなのか、9月、10月も引き続き最高水準を維持しているのかどうか、ということだ。
株式相場は、このマージンデットのピークから、4~6カ月で大天井を打ったという過去の経緯からすると、先述のように来年の1月から2月は要注意ということになる。

もし、米国のこのマージンデットのピークがまだ現時点で終わっていないのであれば、さらに危険タイムは2カ月後ズレすることになる。

ドル・円は日本株の命綱

東京市場では裁定買い残が(米国とは逆に)過去の株式相場ボトムのときの低水準にまで、整理解消している(2.4兆円。過去の相場のボトムでは2.6兆円)。売り圧力はまったくない状態だ。
しかし、3週間で1.2兆円減少したくらいだから、増大するときにも、そういった急ピッチな場合はありうる。

この裁定買い残が再び今後ピークを迎えてくる局面では、最高度の警戒シグナル点灯ということになるので、要注意。これが前述の米国市場の本格調整がありうる時期とかさなってくることが懸念される。

日経平均も、実は米国主要株価指数と同じく、8月の安値1万4753円を割り込み、10月17日の1万4529円まで突っ込み、そこからの自律反発中。やはり、上昇トレンドはペース崩れとなっている。
従い、ここからの課題は、短時日のうちに、25日・75日足(移動平均線でも可)をすみやかにブレイクして、その勢いを駆って、9月25日高値1万6374円をトライするような展開になる必要がある。

ただ、幸いなことにドル・円については、危険性が今の時点では見られない。
ドル・円は、8月安値も、9月安値も割っていない。
ユーロ・ドルの下落が一段とすすむようなことにでもなれば、再び1㌦=110円をトライすることもあるうるから、これでかなり日経平均が支えられる効果も期待できる。

また、東証二部指数のようにリスク選好度の高い指数や、東証REIT指数などは、今般の下落が日経平均に比べて浅く、いずれも8月安値を割っていない。
これも、ある意味日本株にとっては「命綱」になっていると言える。

蛇足ながら、この中期的な本格調整(おそらく、来年1月中旬から2月前半あたりが危ない)は、米国が3~5月に税の還付金で再び好需給となるので、本格調整が万一発生した場合には、再びそれが買い場ということになる。

長期的には、来年初頭に警戒される本格調整があれば、その下げこそが本当の向こう数年間の買い場ということだ。
もしこの本格的調整がないか、あっても軽微なものであれば、今般の底値が、向こう数年間の買い場ということになる。

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