ROAがどの程度なら投資してよいか?
ROAとROEを算出する②

公開日: : 最終更新日:2015/07/05 ゼロから学ぶ投資 ,

金融リテラシー講座 「投資のための財務分析」第18回

前回お話したことは、

  • 会社の値段を分母に経常利益を分子にしたROAを使って投資を考える
  • 会社の値段はネット有利子負債と株式時価総額の合計とする

というものでした。式にすると、次のようになります。 金融リテラシー18回ROA

 

では、これで求めたROAがどのくらいあれば投資して良いのでしょうか。

このROAが高ければ高いほど投資妙味はあります。しかし、基準を高くすると投資の候補は少なくなります。

私が示す基準は10%です。この基準には絶対的なものはありませんから、目安として10%というのは現実的だと思います。ROAが10%以上あることを投資の条件とすれば、銘柄選択はかなり楽になります。

ROAの基準はすべてではない

ただし、ROAが10%以上あることだけを持って投資を決定するのはいけません。ROA10%以上をひとつの条件として、さらに他の条件も吟味して投資を決定するということです。

逆に、ROAが10%未満のものは絶対投資できないということではありません。もし10%未満で投資できるものがあるとしたなら、その会社の事業は非常に安定しており、現状程度以上の利益が長期にもたらされることの確実性が高い会社となります。

会社の値段を分母にしたROAが10%以上ある会社には、例えば次のような会社があります   金融リテラシー18回図

この5社はいずれも東証一部上場銘柄ですが、東証一部上場で現状ROAが10%以上ある会社は数百銘柄あると思われます。ROA10%以上という条件だけでは銘柄は絞りきれません。でもそういう状態であるということは、株式市場は健全であり、異常な割高状態ではないことを示していると思います。

ROEは負債とのバランスに注意

次にROEについて説明します。

ROE(資本純利益率)は株式投資には欠かせない指標です。ROEをチェックして投資を考えられている方も多いと思います。ROAが負債も含めた投資利回りであるに対し、われわれが投資する株式の利回りを表したものがROEです。

したがって、分母は株主に帰属する資産である純資産、分子は株主に帰属する利益である純利益となります。 金融リテラシー19ROE

ROEは当然ながら高いほど良い訳ですが、注意が要るのは負債とのバランスです。日本企業には少ないですが、米企業などでは極端に財務レバレッジを効かせて、つまり資本を過小にすることでROEを高めている場合もあります。前述のROAと合わせて数字を見るべきです。あるいは負債とのバランス(DEレシオなど)をチェックすべきでしょう。

ROEの実践的な使い方は次回お話します。

金融リテラシー講座 第19回 重視すべき実践的なROEとは何か?ROAとROEを算出する③

フィナンシャル・アドバイス代表 井上 明生

金融リテラシー講座を第1回から復習しよう!コチラをクリック

寄付で応援する


※100円以上


安心してご利用いただくために
  • クレジットカード情報は当サイトでは保持せず、決済代行サービス(PAY.JP)を通じて安全に処理されます。
  • 本人認証(3Dセキュア)画面が表示される場合があります。
  • 本人認証のため少額(例:11円)が表示される場合がありますが、実際の請求額ではありません。
  • 寄付完了後に表示される「DON-XXXX」を、公式LINEに送るとお礼ページURLが届きます。
  • 個人情報の取扱いは プライバシーポリシー をご確認ください。

関連記事

AI活用で株式銘柄分析をするGPTs(ベータ版)をリリース

最新のAI技術を活用し、株式銘柄の分析をスピーディーかつ分かりやすく行えるGPTsを公開しました(

記事を読む

今のお金も利回りで増やせば・・・

金融リテラシー講座 「金利計算、利回り計算のやり方」6回 フィナンシャル・アドバイス代表 井上 明

記事を読む

重視すべき実践的なROEとは何か?
ROAとROEを算出する③

金融リテラシー講座 「投資のための財務分析」第19回 前回に続いて、ROEの話です。ROEの計算式

記事を読む

株主還元の原資は何か?
キャッシュフロー計算書②

金融リテラシー講座 「投資のための財務分析」第23回 前回に引き続きキャッシュ・フロー計算書に

記事を読む

ママにおそわるハッピーラッキー国際分散投資

親子で解る投資の成功ルール - 結婚は運だけど投資は知識で成功する! 日本個人投資家協会の新

記事を読む

PAGE TOP ↑