【初・中級者向き】映画映画「用心棒」とTOPIX600ポイント説

ご存知黒澤明の傑作だ。三船敏郎演じる桑畑三十郎が上州の街道宿で、やくざ親分二人が対立しているところにふらりと立ち寄る。そこに人の手首をくわえた犬が走ってくる。これだけでこの宿場の状況が明瞭だ。その前と後とでは三十郎の目と歩き方が、一変する。凄い導入部だ。

居酒屋に入ってメシを食べている間に、主人の権爺が、親分の清兵衛と一の子分だった丑寅との対立が激しいこと、二人にはそれぞれ絹問屋と酒屋のスポンサーがいることを話す。この宿場にやくざと無宿者が幅を利かし、三十郎はこれを一掃しようとたくらむ。

現在の株式市場をめぐる見方は、まあ私の見るところ弱気が9割、強気が1割といったところだろう。

ごく一例。先日日経ヴェリタスのランキングで1位になった著名テクニカルアナリストは「秋に1ドル95~100円、日経平均1万7000円割れ」。また週刊東洋経済では著名マーケットエコノミストが経緯物理学座(そんな学問がある。かな?)のモデル分析で、「6月から下落が始まり10月にTOPIXで600ポイント」だそうだ。

私はこの高名な方々の超弱気を見て、二つのことを思い出した。

第一は日経平均7000円時代に、50000円説を強く主張していた某外資系のアナリスト。

第二は対ドル円レートが75円当時、50円説を主張していた某女性アナリスト。

ともにマスコミの注目を大いに浴び、現在でも活発な評論活動を続けている。日本のマスコミはプラン・ドウ・チェックの最後をお忘れらしい。

実は私は、こうした極端の弱気が出ると株式やドルを買い出動した。成功したことは歴史が証明してくれる。

私の先生のファンド運用者のサー・ジョン・マークス・テンプルトンは「(上昇相場は)悲観のうちに生まれ、懐疑のうちに育つ」という名言を残した方だ、

この方は、いろんなことを私に教えてくださった。会社訪問の折、長期計画と収益予想を必ず聞いたのはごく一例。4年で市場は変わる。また下げのめどとしては株価資産倍率があるといわれる。ご存知の通り日経平均1万8000円台が一倍だ。

ちなみにこの方は、日本株を「発見」して20年間年率15%というすごいパフォーマンスを挙げた。(この記録はのちにジョージ・ソロス氏によって破られたが)

はっきり言って、TOPIXの600は、私は100%ありえないと思う。日銀のETFは、私の見るところ1400ポイントを下回ればコスト割れ必至。となれば防衛策をとることは目に見えている。」中央銀行に逆らっちゃいけません。もっともこの方は「6月にFRBが利上げする」と予想して、このTOPIX600を見込んでいる。しかし別のケースでも1300が1月にある、とも。まあ外れ屋に入るかも。

私の注目している買い材料を一つ。5月20日に発表される3月のGPP成長率速報も、9割以上の確率でマイナス成長。安倍首相はそこで「消費税を10%に増税します」といえるか、どうか。やめたら、買い、でしょう。

北方領土の返還も、また拉致問題も見通し難のうえ消費税も、となったら7月の参院選の敗北必至。増税延期を取りやめか、と聞かれれば私は消費税はやらない公算が70~80%と予想します。また参院選を敗けないため、公明党の反対を押し切って、W選挙を行う公算も、同様に大きいと考えます。

国際情勢の転換もある。現在ブレグジットなど不透明だが、よくなる材料も。中国経済が例。3兆元の景気対策が効いてきて、4,5月からぼつぼつ指標面でいいものが出始める。

またトランプ政権が現在北京に派遣中のライトハイザー、ムニューシン両氏の対中交渉で、関税問題はカタが付くだろう。もちろん、米中覇権戦争はまだまだ延々と続くに違いないし、中国もまだ先のことだろうが、どこかでこの景気対策のツケが回ってくるには違いない

この5~6月のこれらの情勢変化。うまく行けばW選挙勝利で8月ごろまで相場は上に行く、と私は見ている。だからこそ買い出動したのである。この作戦、うまくゆくかどうか。成否は年末には、はっきりする。

映画の終幕。権爺を助けるべく三十郎は丑寅一家への闘いに急ぐ。丑寅の弟卯之助(仲代達矢)のピストルに対し、用意していた出刃包丁を投げて右腕を突き刺し撃てなくする。よろめくところを斬る。無敵に見えたピストルも右腕を刺されれば終わり。何かを暗示していませんか。

そういえばサー・ジョンの名言をもう一つ。「今回はこれまでと違う、という言葉は、大損の源です。」

(第956回)2019・3・31

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