映画「スターウォーズ スカイウォーカーの夜明け」と2020年の金相場 - 戻り高値更新の日は近い -(第993回)
ご存知のスターウォーズ、エピソード9で完結編。
前作「最後のジェダイ」では、ファースト・オーダーもレジスタンス側もボロボロだったが、今回はいつの間に態勢を立ちなおしている。 まあ不親切というか、お手盛りというか、 それでもヒットしているのだからこのブランドは大変なものだ。
今回のストーリーは入り組んでいるのでご紹介は書かない。ミソは死んだと思われていた皇帝パルパティーンが生きていたこと。ダース・ベイダーといい、まことに冷酷無慈悲な超悪役が出たことで、お話としては面白くなった。
特に、女主人公のレイが何と皇帝のパルパティーンの孫だった、という種明かしが効いている。フォースが強いわけだが、やはり唐突感は否めまい。どうしてもひとりよがりのストーリーづくりだ。
それでも私は思う。やはりディズニーがルーカスから制作権を買ってからの3作品は、やっぱり落ちる。 たまたまTVで前作もやっていたので、今作を劇場で観ても、どことなくデジャ・ヴュ(既視感)が残る。とくに戦闘シーン。
従って、私は名作でなく、駄作に近いと考える。 ファンには申し訳ないが。
スターウォーズが必ず作品の評価について論議を巻き起こすように、私のところに必ず来る質問は「金相場の2020年はどうなりますか?」だ。
そこでテクニカルアナリストのいちよし証券高橋幸洋さんに聞いてみた。この人は一目均衡表の分析で有名で、「実は日足で分析したら短期ですが金相場の見通しは急好転しています。」と私に教えてくれた。
「典型的な持ち合い相場で、週足はまだまだです。なぜでしょうか?」
私は以下のように答えた。
- 例年11月には米国の公的、私的年金の翌年の投資について、投資委員会を開く。
- 来年は、私が調査したところ、金投資を得意とする投資顧問会社が昨年に続いて、かなり増加している。(詳しい数字は明年には判る。)
- すでに上場投資信託(ETF)は、一昨年の売り越しから419.0トン増の377.2トンと劇的な回復を見せた。公的部門も56.8トン増の547.5トン。
- もちろん、現実の金価格が示す通り買い一辺倒ではない。宝飾は前年比79.2トン減、テクノロジーズが7.2トン減、バー・コイン投資は178.9トンも減少した。
「しかし、2019年の買い越し量の方がずっと売却量よりも大きい。 やはりトランプ→ペンスの政権交代リスクで、トランプ再選はメインシナリオ。政権交代をサブシナリオに置いている機関投資家(もちろん年金も含む)も多いだろう。」
「すでにキャッシュに当たるMMFが3兆6000億ドルと歴史的な残高である。金もこれと同じで、高水準にある株価、バブル状態にある債券のヘッジで、現金と金に投資しているに違いない。」以上が私の説明である。
もちろんFRBの金融政策も金価格のみならず、全般の投資に流動性を一段と与えている。
「準備金管理」と銘打ち、月間600億ドルの資金供給を10月からFRBは実施している。短期債購入に限定しているとFRBは述べているが、実質的なQEである。
原油の方もジリ高だし、日本の場合には「預金手数料」という形で、預金がマイナス金利となり、怒涛のように個人客が金先物業者の窓口に殺到する事態さえ、ないとは言い切れない。
2011年9月のオンス1920ドルをいずれ抜くだろう。 ごく目先は2020年5、6月にはオンス1600ドル台に到達すると私は観ている。6月でなく来年にズレ込む可能性もあるが。 ともかく株と同じく、金も私は強気だ。
映画のセリフから。レイが言う。「恐れが私をとじ込めていた。恐れているのは何? 私自身だ。」 私が恐れているのは、強気に皆がなってしまって、現物が買い一本になってしまうことです。
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