ヒッチコック「北北西に進路をとれ」とジョージ・ソロスとトランプ落選をもたらしたドミニオン社との深い関係。それにこの相場の買い時 2020・12・20 (第1043回)

公開日: : 最終更新日:2020/12/22 マーケットEye, 中級, 初級, 無料記事 ,

ご存じヒッチコックの名作中の名作。一生のうちに必ず1回は観ることをお勧めする。とくにサスペンスにユーモアを散りばめて、少しも先行きが読めない。名匠独特の話術に酔うのは、大きな楽しみだ。

 NHKのBSで放送された「バルカン超特急」やドリス・デイの「ケ・セラ・セラ」で有名な「知りすぎていた男」と同じ型。つまり「巻き込まれ型」で、何でもない普通の男が、ひょんなキッカケから大事件に巻き込まれ、大冒険が始まる。この作品は、このジャンルの傑作中の傑作。

 主人公のケイリー・グラントはNYの広告代理業の営業マン。顧客とプラザホテルで打ち合わせに行くが、母親に電話するために立ち上がる。その瞬間、ホテルのボーイが「キャプラン様」と呼んだ。そこで、スパイたちは、主人公をキャプランと間違えて誘拐する。

ここから先は有名なトウモロコシ畑での飛行機による攻撃、美術品のオークション場での殺し屋からの脱出等々、次から次へと思いがけない展開ばかり。ハッピーエンドのシーンも意味がいろいろあり、含みが面白い。ともかく先の読めない展開に引きずり込まれる。

 先が読めないといえば、相場も同じ。年末だし、来年の見通しを聞かれるシーズンだ。

 よく聞かれるご質問からお答えしてゆく。

 第一はビットコイン。1BTC2万ドルを超え、新高値を更新した。質問は今後どうなるか、である。

 私の答えは、来年10月か11月まで、中期投資のつもりでお持ちなさい、だ。理由?ドル安、つまりFRBの超金融緩和でジャブジャブに余ったカネが、株と不動産に回った。

 しかし、新値更新のNYダウやナスダックの今後を予想すると、やはり、リスクが大きい。そこに新興国の中央銀行が仮想通貨の法的整備を始め、中国もデジタル人民元の準備に入った。

 欧州機関投資家としては、債券が全部マイナス金利だから、ビットコイン購入の企画書を書きやすい。したがって2017年ごろとは、お客の質が違う。先物の出来高、取り組みを見ても、明らかに違う市場構成になっている。

 私は中国の高官たちの逃避資金は左右されていたひところは、お勧めしたことはない。

 しかし今回の新高部更新(2万ドル)は買い賛成。目標値?私にはわかりません。何しろバブルですから。ご勘弁ください。

 では次。トランプ米大統領の敗戦。実はジョージ・ソロス氏や民主党と中国共産党が共謀して今回の不正選挙を準備しており、これに乗せられていたトランプ敗戦だ。

 この事実を明白な証拠とともに、はっきりさせたのは、私の長い間のビジネスパートナーのSAIL代表の大井幸子さん。12月8日のヘッジファンドニュースレターで、こう述べた。

 「不正選挙の元凶となった投票集計ソフト会社ドミニオンの親会社スマートマテイクの資本関係と資金の流れを見れば、民主党と中国共産党が資金供与の中心にいる。」

 「ヘッジファンドのレジェンド(伝説的存在)のジョージ・ソロスが資金供与の中心にいる」

 ここで筆者が説明する。(チャートを出せればカンタンなのだが)

 ドミラオンの親会社の会長マクロ―ブラウン男爵は、G・ソロス氏のオープン・ソサイエテイのメンバー。そのドミニオンはスイスの投資会社から巨額の資金供給を受けている。後述するが、この親会社に民主党の大物が役員をしている。ここでは、ウイリアム・ケナードという名前を覚えて戴きたい。

 そのスイスの投資会社の株式24・99%は中国の投資会社が保有。さらに、その中国の投資会社の株式75%は、何と中国政府が保有している。

換言すれば、ドミニオン社は、中国政府の間接的支配下にある。

 ソロス氏はソロス・ファンドマネジメントに前述したスイスの投資会社のCIOのフィッツパトリック氏を役員に入れている。

 最後、このカラクリの中心的な人物のウイリアム・ケナード氏の役割について述べる。同氏は、クリントン政権の連邦通信委員長。オバマ政権ではEU大使。この民主党の大物が、前記したように、ドミニオンの親会社の役員になっている。

 私は、これでは、トランプやテキサス州がいくら訴訟しても、民主党の背後にいるデイープステートがとにかくワルい。最高裁判事に圧力をかけて、テキサス州を敗訴に追い込んだ。明年1月20日に、その反動が起きても、ある意味では当然、だ。何しろ7400万人がトランプ氏支持者なのだから。もう一つ、中国が尖閣にこの混乱に乗じチョッカイを出すことだ。

 第三の質問は、売ったら上がるし、買ったら下げる。この日本株式市場の高値持ち合い相場はいつ、どちらに放たれるか。上か下か。

答えをFDS代表の箱田啓一さんに聞いた。「1月15・17・18日ぐらいの押し目の日に株を買う。1月20日からずっと高い」

 私が高い評価を続けている宮田直彦さんは①日経平均のレンジ(当面2万6300円~2万7000円②NYダウは目先で最高値を更新し、3月以来の上昇トレンドは終了するとして想定レンジを「2900ドル~3万350ドル(12月18日付)

 また高名なテクニカルアナリストの若林栄四さんは、「2020年第四半期中にNYダウは大天井をつける」と予想している。この4人は大統領就任式近辺の争乱を見込んでいるのだろう。

 私が弱気になった?とんでもない!第1040回1の私のブログを想起していただきたい。

 いちよし証券の高橋幸洋さん

マネースクエアの宮田直彦さん。 お二人とも2021年の目標を3万円か、それに近い所に置いている。

 結論。現在のわれわれの立ち位置が、大相場の直前にあることを認識すべし。

 映画のセリフから。スパイとして敵に送り込まれているエヴァ・マリー・セイント(色っぽかったなあ)

 「あなたはいらないものを売りつけるだけじゃなくて、知らない女に恋をさせるのね。」

 私は時々、自分が株式市場という商品のセールスマンになった心持になります。いや、冗談、冗談。私の売りたい商品は、日本株の将来への自信です。

(なお、前記したソロスの関係図は”IT economy・com熊坂有三氏によります)

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